はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第10章 疾病から身を守る

ヒトに感染するコロナウイルスは、風邪のウイルス4種類と動物から感染する重症肺炎ウイルスの2種類が知られているが、2020年1月7日に中国当局が新種のコロナウイルス 2019-nCoVを検出したと世界保健機関(WHO)が発表した。

中国湖北省武漢市で発生した新種コロナウイルスに感染すると、急性の呼吸器感染症を発症する。マスクを入手できない状態だが、マスクを着用することによる効果はあまり認められていない。人込みを避け、手洗いとうがいが最善とされている。

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1 コロナウイルス

 1-1 風邪のコロナウイルス

国立感染症研究所の資料によると、人に日常的に感染する4種類のコロナウイルスは、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1である。風邪の10~15%(流行期35%)にはこれら4種のコロナウイルスが原因とされている。

インフルエンザウイルスは冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験する。多くの感染者は軽症だが高熱を引き起こすこともある。

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 1-2 コロナの重症急性呼吸器症候群

コロナウイルス SARS-CoV は、コウモリのコロナウイルスが人に感染して重症肺炎を引き起こすようになったと考えられている。中国広東省で発生し、2002年11月から2003年7月の間に30を超える国や地域に拡大した。

2003年12月時点のWHOの報告によると疑い例を含むSARS患者は8,069人、うち775人が重症の肺炎で死亡している(致命率9.6%)。当初、この病気の感染源としてハクビシンが疑われていたが、今ではキクガシラコウモリが自然宿主であると考えられている。

雲南省での調査では、 SARS-CoVとよく似たウイルスが今でもキクガシラコウモリに感染していることが確認されている。人から人への伝播は市中において咳や飛沫を介して起こり、感染者の中には一人から十数人に感染を広げる「スーパースプレッダー」が見られた。

また、医療従事者への感染も頻繁に見られている。死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人だった。子どもには殆ど感染せず、感染した例では軽症の呼吸器症状を示すのみであったようだった。

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 1-3 コロナの中東呼吸器症候群

コロナウイルス MERS-CoV は、ヒトコブラクダに風邪症状を引き起こすウイルスだが種の壁を超えて人に感染すると重症肺炎を引き起こすと考えられている。最初のMERS-CoV の感染による患者は、2012年にサウジアラビアで発見された。

2019年11月30日時点までに27ヶ国で2,494人の感染者がWHOへ報告され、そのうち858人が死亡した(致命率34.4%)。大規模な疫学調査により、一般のサウジアラビア人の0.15%がMERSに対する抗体を保有していることが明らかになり、検査の俎上に載らない何万人もの感染者が存在していることが推察された。

その大多数はウイルスに感染しても軽い呼吸器症状あるいは不顕性感染で済んでおり、高齢者や基礎疾患をもつ人に感染した場合にのみ重症化すると考えられる。重症化した症例の多くが基礎疾患(糖尿病、慢性の心、肺、腎疾患など)を前もって患っていたことが解っている。

15歳以下の感染者は全体の2%程度だが、その多くは不顕性感染か軽症だった。人から人への伝播も限定的だが、病院内や家庭内において重症者からの飛沫を介して起こる。

年に数回程度は病院内でスーパースプレッダーを介した感染拡大が起こっているが、市中で人から人への持続的な感染拡大が起こったことは一度もない。2015年に韓国の病院で起こった感染拡大では、中東帰りの1人の感染者から186人へ伝播した。

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 1-4 動物コロナウイルス

動物コロナウイルスは、家畜や野生動物など我々の周りに棲息するあらゆる動物に感染し、様々な疾患を引き起こすことも知られている。イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ニワトリ、ウマ、アルパカ、ラクダなどの家畜に加え、シロイルカ、キリン、フェレット、スンクス、コウモリ、スズメからも、それぞれの動物に固有のコロナウイルスが検出されている。

多くの場合、宿主動物では軽症の呼吸器症状や下痢を引き起こすが、致死的な症状を引き起こすコロナウイルスも知られている。家畜では豚流行性下痢ウイルス(PEDV)、豚伝染性胃腸炎ウイルス(TGEV)、鶏伝染性気管支炎ウイルス(IBV)、実験動物ではマウス肝炎ウイルス(MHV)、ペットでは猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)が致死的です。コロナウイルスの種特異性は高く、種の壁を越えて他の動物に感染することは殆どない。

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2 SARSとは

SARSは、コロナウイルスに感染することで発症する「重症急性呼吸器症候群」を指す。SARSは2002年11月に中国広東省で生じた発症例を発端とし、2003年7月末までの9か月の間に全世界32カ国において、死亡者774例を含8,096例の発症例(致死率9.6パーセント)があった。高齢者や基礎疾患の存在が高致死率のリスク因子となっている。

経過中に日本での発症例はなく、2003年7月5日にWHOにて流行の収束宣言がなされている。収束宣言後、特殊な状況下(実験室での感染例)などでの感染者報告例はあるが、2017年7月現在までにおいて大きな流行の再燃はみられない。

コロナウイルスとは通常の風邪を引き起こす原因ウイルスのひとつだが、SARSの原因となるコロナウイルスはこれと区別され「SARSコロナウイルス(SARS-CoV)」と呼ばれている。

見た目の類似性はあっても風邪の原因ウイルスとなるコロナウイルスと比べ、遺伝子的な特徴は大きく異なる。SARSコロナウイルスでは、呼吸器や消化管などに発現しているアンジオテンシン変換酵素のACE2が感染のレセプタータンパクとなる。

SARSコロナウイルスは咳や痰などに含まれたウイルスを介して感染が成立する飛沫感染が主流であると考えられている。さらに、ウイルスが空気感染を起こしたり、原因不明の経路でより広い範囲に広がったりする可能性も指摘されている。

そして、もっとも感染リスクが高いのは「密接な接触」をすることであると考えられている。SARSの患者の病状介護や食器の共有、近くで会話をするなど密接な接触によってSARS患者さんの気道分泌物や体液を介してウイルス感染が拡大する可能性がより高くなる。

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SARSを引き起こすウイルスに感染すると、2~10日程度の潜伏期間を経て、症状が出現する。SARSの典型的な経過は、突然の発熱、震え、筋肉痛などのインフルエンザのような症状から発症する。

その後2~7日ほど経過すると咳(乾性咳)を呈するようになる。なかには、消化器症状として下痢がみられる。発症者のおよそ80%において症状は改善するが、急速に呼吸症状が増悪する方もいる。呼吸状態の増悪は、肺炎や急性呼吸窮迫症候群に伴うものであり、進行し死亡する例もある。

SARSにおいては有効な根治療法はまだ確立されていない。肺病変が進行する場合は酸素投与や人工呼吸器などによる集学的な治療管理が必要となる。SARS患者は隔離病棟に入院させる必要があり、この際部屋を陰圧にし、看護する側も完璧な防護をした上で患者さんとの不必要な接触を避けることが肝要だ。

抗ウイルス剤の静脈内注射、ステロイド剤の併用療法、インターフェロン療法などに効果が期待できるとの報告もあるが、確定的な結論は得られていない。

急性呼吸窮迫症候群を発症した際には、エラスポールという薬の使用が検討される可能性もある。また人工呼吸管理の仕方にもさまざまな工夫が施されている。SARSの流行は収束宣言がなされて以後は認めていず、いつ再流行しないとも限らない

現在(2017年)までのところ、予防に有効なワクチンは存在しておらず、確実な治療方法も確立されていない。そのため、疑わしい症例がある際には迅速に対応を行い、さらなる感染流行を抑制しなければならない。また、手洗いやうがい、マスクなどの一般的に行われるような感染予防策も確実に行う必要がある

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3 インフルエンザ流行史

インフルエンザはインフルエンザウイルス感染によって起きる疾病であり、毎年のように流行を繰り返し、時には世界的な大流行が起きる事がある。特に、我が国では低温、乾燥状態が続く冬期はウイルス側にとって感染拡大に好条件であり、非常に罹患率の高い疾患である

その反面、疾病の軽度ゆえに、即ち、高い罹患率と低い致死率ゆえに、病気より流行の形態に目が向けられる事が多い。しかし、ハイリスクグループにとっては、致死的な疾患ともなり、流行の大きさによっては超過死亡の原因としてあげられ、健康被害の第一にあげられてよい疾病である。

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 3-1 スペイン風邪

1918~1919年に全世界で流行したスペイン風邪で、世界中の若い健康な成人が5千万人死亡した。1889年以降に生まれた人々はこの種のインフルエンザウイルスを子どもの頃に経験していなかったため、免疫を獲得していなかったことが原因であった

歴史的にみるとインフルエンザウイルスの発見は1934年である。その後、1940年にはそれまでのウイルスとは抗原的に全く異なるウイルスが発見され、これまでのウイルスをA型、新しく発見されたウイルスをB型とすることになった。

1918~1919年に全世界で罹患6億人と推定されるスペイン風邪の病原体が、インフルエンザA型ウイルス感染とその流行によってひき起こされた事が、血清学的な調査研究の結果明らかとなった。

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 3-2 アジア風邪

1957年2月に中国貴州省と雲南省で発生したインフルエンザは4月に香港へ広がり続いてシンガポール、台湾、マニラへと流行していった。さらにアジア一帯、オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパへと伝わり、約半年で地球上の多くの国に患者が発生したと考えられている。

我が国には5月に侵入して5~7月には学校等の集団生活者の50%が感染した。そして、1957年中に全世界に拡がった。ウイルスはA型インフルエンザウイルスのH2N2亜型で、死者はスペインかぜの十分の一以下たが、抗生物質の普及以降としては重大級の流行だった。

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 3-3 香港風邪

1968年7月、香港でアジア風邪の抗原変異型として分離されたウイルスが各国に拡がりをみせ、香港風邪として新型ウイルスか、アジア風邪の抗原変異型かがWHO国際会議において議論され、1970年の初めにインフルエンザA型ウイルスに関する命名法が決定された。

この時点で、過去に人類が感染したインフルエンザA型ウイルスはその抗原性により分類され、インフルエンザA(H1N1)型ウイルス:スペイン風邪、イタリア風邪、インフルエンザA(H2N2)型ウイルス:アジア風邪、インフルエンザA(H3N2)ウイルス:香港風邪と統一され現在に到っている。

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 3-4 ソ連風邪

ソ連風邪は、1977年から19768年にかけてソ連で流行したA/USSR/90/77 (H1N1)によって起こったインフルエンザの局地流行である。よく似た株によるインフルエンザが1747年から1957年にも流行したため、免疫を持たない23歳未満の子供や青年に感染した。

ソ連かぜは研究所に保存されていたウイルスが何らかの理由で流出したことが原因といわれている

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 3-5 パンデミック2009H1N1

2009年の春頃から2010年3月にかけて世界中でH1N1亜型による新型インフルエンザが流行(パンデミック2009H1N1)した。豚の間で流行っていた豚インフルエンザのウイルスが人に感染するようになったことに起因するとされる

メキシコで流行した後に全世界へ拡大しており、2009年6月12日にはWHOが世界的流行病(パンデミック)と宣言され、警戒水準もフェーズ6に引き上げられた。当初のメキシコにおける流行では感染死亡率の高さから注目されたが、その後の分析によって致季節性インフルエンザ並みかそれ以下の致死率(0.045%)とされている。今回の流行により、2010年1月までに全世界で1万4千人以上の死者を出している。

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4 コロナの特徴と取扱い

 4-1 ウイルス学的特徴

電子顕微鏡で観察されるコロナウイルスは、直径約100nmの球形で、表面には突起が見られる。形態が王冠「crown」に似ていることから、ギリシャ語で王冠を意味する「corona」という名前が付けられた。

ウイルス学的には、ニドウイルス目・コロナウイルス亜科・コロナウイルス科に分類される。ウイルスゲノムの大きさはRNAウイルスの中では最大サイズの30kbである。遺伝学的特徴からα、β、γ、δのグループに分類されている。

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 4-2 感染症法での取扱い

日本国内で SARS-CoVや MERS-CoVの感染者が見つかった場合、病気の伝播を抑えるために、感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)に従って感染拡大防止策がとられる。

SARS-CoV と MERS-CoVは、感染症法において二類感染症に分類されている。感染者には感染症指定医療機関への入院措置がとられ、陰圧管理された病室で治療を受けることになる。同時に疫学調査が行われ、感染経路や接触者が特定される。

風邪のウイルスである HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1 は特に危険な病原体ではないため、感染症法での指定は無くBSL2実験室で取り扱うことができる。

中国湖北省武漢市で発生した新種コロナウイルスに感染すると、急性の呼吸器感染症を発症する。マスクを入手できない状態だが、マスクを着用することによる効果はあまり認められていない。人込みを避け、手洗いとうがいが最善とされている。アルコール消毒も有効らしい

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5 マスコミ報道に疑問

マスコミの報道をそのまま受け止めていいのだろうか、と疑問を抱くことが多くなっている。アメリカやヨーロッパのニュースは時々知らされるが、アジアのニュースはほとんど掲載されず、大々的に報道されるのは韓国や中国の日本非難記事ばかりである。

小川榮太郎氏の徹底検証「森友・加計事件(飛鳥新社)」には驚天動地の記事が掲載されている。

この証人喚問は奇妙な副産物を生んだ。証人喚問の直後全文が公表された明恵夫人と籠池諄子とのメールのやり取りに、民進党代議士辻本清美を巡る記述があり、それが小波乱を起こしたのである。

(三月一日)籠池諄子
 辻本清美が幼稚園に侵入しかけ、私達を怒らせようとしました嘘の証言をした男は辻本と仲良しの関西生コンの人間でしたさしむけたようです。(略)
 孫請負業者の作業員がその委託社長がしていないといったにもかかわらず、その三日間だけ来た作業員が辻本清美が潜らせた関西なんとか連合にはいっている人間らしいです。(略)
 辻本清美生コンをみれば関西こうえき連合の人間をマスコミに出し社長の言い分はのせなかったそうです。国会議員の犯罪じゃないですか。(原文ママ)

このメールの真偽以前に、異様だったのは民進党とマスコミの対応だ。民進党は早速次のようなメディアへの報道管制を申し入れ、一方、マスコミは、産経新聞を除き辻本について全く報道せず、民進党の報道規制を丸ごと受け入れたのである。

阿部明恵夫人と籠池夫人との間のメールについて
 民進党役員会
 本日公表された阿部明恵夫人と籠池夫人とのメールには、わが党の辻本清美議員に言及した箇所がありますが、そこに記されている内容は事実に反する虚偽のものです。
 本年3月1日のメールに、辻本清美議員が塚本幼稚園に侵入しかけたとされていますが、そのようなことは一切なく、そもそも同議員は塚本幼稚園の敷地近くにも接近していません。このことは、周囲にいた多数のメディア関係者を含め、皆が確認してるところです。
 また、辻本清美議員が、作業員を下請け業者に送り込んだとされていますが、これも全くの事実無根です。これは、ネット上で流されている根も葉もない嘘を信じたためと思われますがそのような事実は一切存在しません。
 メディア各位におかれましては、このような誤った内容を拡散しないよう強く求めます。

「誤った情報を拡散するな」とメディアに要求している。「誤った情報」かどうかを検証するのが本来メディアの仕事である。それを公党が自分に都合の悪い情報を「誤っているから報じるな」と頭ごなしに決めつけるとは、言論の自由に対するこの政党の感覚はいったいどうなっているのであろう。しかも、自分たちは「誤った情報」をメディアと一体で悪用して、ありもしない阿部スキャンダルに興じている最中ではないか。

しかもメールの内容には真実もあった。
 民進党は、辻本は幼稚園の敷地に近付きもしていないと説明したが、実際にはこの日、辻本は視察団の一人として幼稚園の敷地に入っており、本人も認めている。民進党の抗議は虚偽だったのである。

このように事実を無視して抗議をする国会議員や、野党のいいなりで報道管制に応じているマスコミに疑問を持たないだろうか。長年中国や韓国に関する報道を見ていると、どこの国のマスコミなのかと疑問に思える記事が多い。

日本のマスコミや野党が国民の側にいないと感じたのは、北朝鮮のミサイルが日本の上空を通過して太平洋上に着水した8月29日である。アメリカやヨーロッパのニュース番組が北朝鮮問題をネットで速報していたが、日本のマスコミも野党も抗議をしていない。

しかも、2020年2月29日の総理大臣談話を拝聴すると、「コロナウイルスに感染された方で140名を超える方々がすでに回復して退院されている」とおっしゃる。マスコミは感染者の数にとらわれ、回復している方々がいるとの朗報を国民へ知らせない。

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6 中国で疫病はなぜ発生するか

私たちは良識あるジャーナリストが提供している情報を見つけるしかないのである。そこにはマスコミが報道しない中国の実態が語られている。中国で疫病はなぜ発生するかを考える上で、金文学氏は『中国人民に告ぐ』が引用した中国人類学の大家である費孝通(ひこうつう)の『郷土中国』の一文がヒントになっている。

たいていの人はゴミを家の前の通りに捨てて平気な顔をしている。蘇州には川が多く、そのあまりにも美しい街並みを文人たちが(中略)称えているが、わたしが見たところ、実際蘇州ほど水が汚いところはない。何でもかんでもこの川に投げ捨て、数多くの家庭は便所すら必要としない。あきらかにこの川で洗顔をして野菜を洗っていることを知りつつも、全く自制しようとはしない。なぜだろうか、この川そのものが公共物だからである。
 さらには足を踏み入れるのも困難なのが便所だ。どこの家もこの『他人事』に関わろうとはしない。絶えて、我慢して、結局どうしても耐えられなくなったとき、誰かが手を付けざるを得なくなるのだが、それでも誰一人『ありがとう』の一言もない。

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 6-1 過去に発生した疫病

中国広東省発のSARSは中国国内のみならず、南極を除いた五大陸すべてに拡散し世界を恐怖に陥れた。SARSの拡散は中国発の疫病の恐ろしさについてはじめて世界が認識したかのように見えるが、実は同じようなことは歴史上何度も繰り返されてきた

疫病のウイルスについて分かってきたのは近代になってからであり、歴史をたどればその感染経路にも異論はあるが、中国から発生した疫病が世界各国へ蔓延し、多大な犠牲者を出すと言ったことは今始まったことではなかった。

中世ヨーロッパ人口の三分の一を死亡させたぺスト(黒死病)も、中国雲南省で発生した疫病がもとであった。1918年に起こったスペイン風邪も、もとをたどれば中国南方発の疫病だった。

1900年にアメリカを襲ったペストももとは中国広東省発であり、サンフランシスコのチャイナタウンを経由してアメリカ全土に広まった。1950年年代に流行したアジア風邪も、60年代の香港風邪ももとは中国だった。

日本で流行した梅毒、天然痘、コレラなど疫病のほとんどは唐船と共に日本に侵入し、列島全土に広がっていった。戦前の中国では風土病や疫病が猛威を振るっており、90年代に入ってからもその状況はあまり変わっていない。

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この状況を危ぶんだ台湾の衛生署(厚生省)は1995年に中国への旅行者に注意すべき病気リストを提示した。そこには、ぺスト、マラリア、コレラ、肝炎、チフス、パラチフス、ツツガムシ病、エイズ、サルモネラ菌、ビブリオ菌、ライム菌、包虫病、フィラリア、ハンタ病、ウェステルマン肝吸虫、トキソプラズマ症、デング熱、ハンセン病、狂犬病などとされている。

広東人は、足があるもので食べないものはテーブルだけ、飛ぶもので食べないものは飛行機だけ、といわれるほどゲテモノ喰いで有名だ。新型コロナウイルスは蝙蝠が宿主で、ウロコのある哺乳類センザンコウを介して人に感染したと推測されている

中国ではセンザンコウのウロコは感染症から癌に至るまで、あらゆる病気の治療に効果があると科学的な根拠もなく信じられている。胎児を食べると精力がつくとも考えられている。タケネズミやアナグマといった野生動物がウイルスを媒介している可能性もある。

上海人が毎年食べる蛇は千トンで中国全土では6千トンも消費される。あまりにも消費量が多いため中国内の蛇は絶滅に瀕している。それでも食べるのを止めず、毎年100万匹の蛇を密輸入しているという。

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 6-2 中国の実態

人民中国建国以来半世紀が過ぎたが、各地の生産ノルマは決められていても資金分配のルールは確立されていないため、資金争奪の政治闘争は際限なく広がっている。政争の結果如何で各地方政府の取り分が必然的に決まることになる。

陝西、四川、青島などの中西部は政治力が弱いためはスズメの涙ほどの開発資金しか与えられない。一方、北京と上海は国家資金の独占により肥え太っている。それぞれの地域が潤うことで利益を得るのは国家権力者や党高級幹部である

改革開放後の中国は、高度経済成長に成功した国のように報道されているが、医療衛生と教育という国家にとって不可欠なものが置き去りにされてきた。中国社会で疫病が発生するのは、貪欲な食欲と不潔極まりない医療衛生が原因である

中国では現在も肺結核に悩まされる人が多く、その感染者は数億人にも上ると推測されている。エイズの拡大も中国では肺結核と並んで深刻な被害をもたらしている。広東省、雲南省、江西自治区の三省だけでも850万人以上ものエイズ患者がおり、毎年30%もの割合で患者が増加しているとの報告がある。

2003年3月には開かれた全人代と政協で、農村部では二億余人の人口が経済的理由で入院することができず、都市部でも3千万人が同様の理由で医療ケアが受けられなかったと報告されている

現在の中国の医療問題は原始時代から一歩も進歩していない。毎年500万人余りの貧困層は治療を放棄され死に至っているという。医療を受けられない貧困層は死を待つしかないので現実である。

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チャイニーズドラゴン新聞主幹の孔健は『中国人にはご用心』で次のように述べている。

いまの時代、中国では自ら進んで意欲的に物事に取り組む気概のある人は少ない。活動が消極的になっている。なぜか!理由は党幹部をはじめとした公務員の腐敗だ。幹部の腐敗による事件は年間3万件にもおよび、いくら新しい事業、新しい工事、新しい試みを行っても役人の許可を受けるところで壁にぶち当ってしまう。袖の下という「必要経費」は、すでに中国の商習慣になっているほどだ
 町の人々は「人民日報」は一週間読んでも何もわからんということで、これまで権威の象徴的メディアだった「人民日報」よりツイッターに書かれたほうを信じてウップンを晴らしている。約七億人といわれる携帯電話人口と四億人がツイッターを使用しているというからすざましいことになる。

井沢元彦は『逆説中国国定教科書』で、通語句が自国の歴史教科書において、いかにインチキ・デタラメを教えているかを、中国で実際にこうした教育を受けてきた金文学氏とともに、克明に分析したのがこの本ですとして、次のように述べている。

中国の文化大革命という共産党が行った大虐殺における死者は最低2千万人といわれています。これは、日本の中でも最も「親中派」であり「中国の代弁者」と言っても過言でない、朝日新聞社発行の現代用語辞典「知恵蔵」にすら載せられている数字(実際には7千万人殺されてと言う説もある)です。

ところが、中国の教科書には「70万人が迫害を受けた」としか書いてありません。迫害とは言うまでもなく「苦しめること」であって「殺すこと」ではありません。実際には最低でも2千万人を殺したのに、教科書では「一人も殺していない」とウソをついているわけです。中国の歴史教科書というのは、一事が万事この調子なのです。

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 6-3 荒廃した国土

評論家の黄文雄は『中国が死んでも日本に勝てない7つの理由』で次のようにの述べている。

中華人民共和国が成立した1949年まで、中国にダムが24余座しかなかった。それらの多くは日中戦争中に日本人が建設したものである。その後、中国は約8万余座のダムを建設した。

全国各地につくられたこれらのダムは、膨大な自然破壊という犠牲のもとに建設されたものであった。できあがったダムは数千年来の水の災害を克服するどころか、ダムとしての機能に関しても疑問の多い出来損ないであった。

中国では1954~2001年の間に3,459座のダムが崩壊している。港南省には13,049座のダムがあるが、そのうちの154座のダムが2002年に崩壊し、危険と指定されたダムは3400座である。豆腐漬工程と指摘された手抜きの欠陥工事の結果である。

中国の森林面積は14%と政府が公表しているが、アメリカの人工衛星観測ではわずか8%となっている。戦後の中国の人口は4億人だったが現在は12~13億人といわれ、自然環境が許容できる適正人口をはるかにオーバーしている

人口過密となれば過剰開発で自然環境が必要以上に破壊されてしまう。自然環境破壊が極限に達すると今度は自然からの逆襲が待っている。長い間の過剰開発は水害や干ばつ、イナゴの被害などという現象になって人々に降りかかる。

中国の砂漠化現象は深刻である。砂漠化する面積は毎年広がっており、1年に日本の都府県の一つが消え続けているようだ。2002年までに砂漠化した土地は267.4万平方キロメートルであり、中国の土地面積の27.9%にあたる

中国最大の河川である長江には、毎日5000万余トンの排水が流れ込んでいる。毎年200億トンの工場排水、70万余トンの農薬を含む農業用水、大量の個体廃棄物資、都市生活の汚水、さらに処理されない糞尿が流れ込む中国最大の排水溝となっている

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東京の4倍以上もの人口が密集している上海は、毎日7300トンの糞便と500余トンの汚水を直接排出している黄浦江と、大きな排水溝である蘇州河に囲まれている。世界で最も不潔な環境で悪臭と唾痰にまみれているのが上海である。

サンゴ礁汚染が進み、沿海地域の70%は水質汚染に犯されている。渤海はすでに死の海になっている水は。太湖の水はすでに飲用できなくなってる。

毎年、灌漑用水の300億立方メートルが不足し、都市部では60億立方メートルが水不足に悩んでいる。水不足を補うために地下水をくみ上げ過ぎて、河北省では3.3平方キロメートルの土地が陥没した。ちょうど日本の四国の広さである。

中国最大の河川である長江には、毎日5000万余トンの排水が流れ込んでいる。毎年200億トンの工場排水、70万余トンの農薬を含む農業用水、大量の個体廃棄物資、都市生活の汚水、さらに処理されない糞尿が流れ込む中国最大の排水溝となっている

東京の4倍以上もの人口が密集している上海は、毎日7300トンの糞便と500余トンの汚水を直接排出している黄浦江と、大きな排水溝である蘇州河に囲まれている。世界で最も不潔な環境で悪臭と唾痰にまみれているのが上海である。

サンゴ礁汚染が進み、沿海地域の70%は水質汚染に犯されている。渤海はすでに死の海になっている水は。太湖の水はすでに飲用できなくなってる。

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 6-4 農薬の複合汚染

1998年にWHOが世界54ヶ国の272都市で行った大気汚染調査により、中国は最厳重汚染国家であることが証明された。さらに、世界十大汚染都市のうち、二位のミラノ、五位のメキシコ、十位のテヘランを除いた七都市はすべて中国の都市だった。

1999年に行われた環境保護関係機構の測定で、広州市で肺ガンによる死亡率が20年前の50倍にも増加し、毎日3~4人が肺ガンにより死亡している(北京晩報1997年7月21日付)。

2000年の春に発生した砂嵐は特にひどく、北京、華北を襲った後、南京、上海など20近くの大都市に振り注ぎ、韓国のソウルや日本、台湾にまで被害を及ぼした。黄砂と共に運ばれるのは、硫黄やヒ素などに汚染された大気である。

中国の有毒野菜問題はすべて地方政府が管理し中央政府は関知しない。大量中毒が起こり死者が多数出た場合のみ、中央政府は問題解決のために重い腰を上げるというあり得ない有様である

農民からすれば農薬を多く使用しなければ野菜の収穫量が減る。日本ではまだ中国野菜による死者は出ていないが、中国では毒野菜による中毒など日常的なことで騒ぐほどの事でもない。2000年には広東で売られている約67%の野菜が農薬基準をオーバーしていることが判明した

中国青年報(2001年12月7日付)によれば年間10万人以上が毒野菜中毒になっていると言う。無知な農民は国際的に禁止されている猛毒有機リン系殺虫剤、メタミドスなど千種類以上の農薬を平気で使ってしまう。

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広東では毎年千人を超える中毒者が出ている。中国の農薬中毒者は年平均10万人以上にのぼり、死者は1~8万人以上いる。中国の脳や牛要領は年間80~100万トンで世界でもトップである。

中国衛生部の調査では、フッ素汚染地域が全国の三十の行政区にわたり、約1億400万人がフッ素中毒になってると言う。

エイズは欧米の病気で中国とは関係ないと中国政府は感染を否定したが、中国科学院の研究報告では中国内にすでに1000万人のエイズ患者がいるとしている。さらに、毎年30%の割合で患者が増加している。エイズの感染源は麻薬の静脈注射と言われている。

農村部では二億余人の人々が経済的理由で入院することができず、都市部でも3000万人が同様の理由で医療ケアを受けられない。毎年500万余人の貧困層は治療を放棄されて死に至っている。

食用肉として売られているのは、毒殺されたか病死した豚や牛で、重さを水増しするために動物の肉などに汚水を注入したものである。消費期限を過ぎた肉を使うなどの不正を行なっていたことが判明した

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 6-5 農民からの搾取と略奪

農民は社会主義革命後に解放され、改革開放後から1994年までの15年間に農村の収入は倍増している。しかし、それ以降の農村経済は悪化の一途をたどり、農民の収入が減る一方物価は高騰して農民は飢えに苦しんでいる。

中国政府はこの事態を改善するためそれまで200種類もあった農村の税金のうち50種類を取り消した。都市住民の平均所得税は37元(555円)なのに対し、農民の所得税は平均90元(1,350円)である。税金は農民に重くのしかかっている。

しかも、農村幹部による不正、汚職、搾取は強化され、農村の幹部の数は改革開放前よりも数倍に増え、だれもが農民を搾取して甘い汁を吸おうとしている。農民は国家に見捨てられた人々だとしか思えない状態である。

都市部と農村部の経済格差はそのまま収入の格差に直結している。中国最大の国有企業である中国電力公司の幹部は年収30満~100万元(450万~1500万円)だが、年収500元(7500円)という農民は1億人も存在している。

国務院弁公室の報告によれば、2002年の年末奨励金の乱発は、電力、石油化学、エネルギー関係の国有企業に集中していたという。重役クラスは300万元、社長クラスは500万元もプラスされ、別荘付きの奨励金もあった。農民の年収の1万年に相当する。

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中国の農村は、交通、物流、情報が未発達であり、草地、草原の砂漠化、農薬による環境汚染など、居住環境は悪化の一途をたどっている。また、水害や間伐が頻繁に襲ってくるのに加え、党幹部の食い物にされている。農民はこれら私腹を肥やすだけの党幹部を陰でイナゴと呼んでいる。

中国科学院の農村工作レポートでは、今なお1億人の農民の年収が500元(7500円)程であった。8億の農民が適切な医療を受けられずに早死にしており、農民の死亡率は都市部の150倍以上であるとの報告がなされている。(動向2002年11月号)

農民を苦しめるのは、党の支配と政府組織による搾取と略奪の構造である。村役場に多量に有り余る党の余剰人を農民が養わなければならない。そのために、農民は都市住民以上に重い税を課せられる。党幹部は農民を人間として扱うことはない

人民公社時代の中国は、農村と都市の二つの世界にはっきり分けられていた。都市戸籍を持たない農民は、子々孫々とも永久に都市市民になることはできなかった。

改革開放後は、農民の移動や移住の自由がいくらか与えられたものの、解禁されたというほどではなかった。農民に与えられたのは都市へ移動する自由であり、都市に移住する権利も自由もいまだ与えられていない。

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7 有毒食品の氾濫

中国政府は2000年頃より食品輸出促進のための政策をとるようになり、先進国をはじめとする国際社会の食品安全基準は中国を貿易差別するもので「緑色貿易障壁」だと称して国際社会を攻撃した。

その後、国家品質監督検査検疫総局(質検総局)などを創設して制度整備に急速に取り組むようになったが、国内の食品安全対策は遅れたままで様々な食品汚染問題が中国国内および海外での輸出品目においても多発するようになった

2002年に香港で毒菜被害が報道され、また香港では毒菜の扱いを警告する野菜用洗剤のCMが放映された。日本が輸入しているほうれん草が有毒であることが判明してマスコミを騒がせた。

これに対して中国政府は「不当な非難だ」日本は騒ぎすぎだなどと開き直り、少しも反省の色を見せなかった。有毒食品やニセ薬品が横行している中国にとっては、ホウレンソウから多少の有害物質が検出された位の事は取るに足らないことなのだろう

中国では「中国茶を飲むのは農薬を飲むのと同じようなもの」とした農薬茶という言葉があり、最初の1杯目を捨てるのは農薬を落とすためとされている。2003年には各国で使用が禁止されているDDTなどの肝臓等に障害を引き起こす有害農薬が、市販の中国茶から検出された。2005年にも高級茶からDDTが検出される事件があった。

また、農薬よりも毒性の強い成分を含んだものを毒茶というが、2005年には「碧緑春(蘇州の高級茶)」から大量の鉛が検出された。その後も、ジャスミン茶から殺虫剤が検出されるなどしている。

中国のレストランでタダででてくるお茶は「ゴミ茶」という農薬や重金属が含まれているものが使われることがあり、飲み続けると中毒や肝臓・神経に悪影響があるとされている。

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本来であれば廃棄されるべきお茶を指す言葉もあり、日本ではペットボトルの茶系飲料の需要が急激に伸びた影響で、中国国内ではあまり売れない中級、下級の烏龍茶を輸出していたという

2006年1月現在、中国産キャベツに許容濃度を超える農薬クロルピリフォスが検出され市場での回収が始まっている。先に中国産ほうれん草でもクロルピリフォスやディルドリン汚染で検出され輸入停止が起こったことがある。

同じ中国の香港では、このような農薬に汚染された野菜を「毒菜」と呼んで、食品の生産と流通に監視の目を広げている。農薬の高濃度混入は農業生産現場での安全管理体制が整わない限り、将来も無くならない非常に困難な課題である。

農民の組織である農民運動全国連合会(農民連)の食品分析センターが、東京・埼玉にあるファミリーレストランやコンビニ、弁当店などのホウレンソウのソテーを検査したところ、発ガン性の強い残留農薬が出てきた

小さな子どもからお年寄りまで、年間十三億人も利用されるといわれるファミリーレストランのホウレンソウが残留農薬に汚染されている

ファミレスなどで使われているホウレンソウのほとんどが中国からの冷凍もの。厚労省は、そこで中国からの冷凍ホウレンソウを集中的に検査する、国の基準値の約四倍の農薬に汚染されていたことが明らかになった。検出された農薬はパラチオン。日本では、かつては使用されていたが、きわめて毒性が強いので使用禁止されている

中国の農業生産環境汚染の現状を見たものであるが、カドミウム、鉛、水銀、 クロム等の重金属による汚染耕地は2千万ヘクタールに及んでいる。中国の全耕地面積は1億 2172万ヘクタール(2008年末)であるため、全耕地の16%以上が重金属によって汚染されていることとなる。

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重金属の汚染については、中国のコメの10パーセントが基準値を超えたカドミウム汚染米であるとされ、とりわけ湖南、江西省等におけるインディカ米で汚染が深刻であるとされる。また、コメについては、カドミウム、銅、亜鉛の複合汚染や内陸部の水銀汚染も指摘されている(国際金融報2011年2月16日)。

農薬が耕地に滞留して生じる耕地の農薬汚染も、農薬が過剰に使用されることによって広範に生じるようになっており、農薬汚染耕地は900万ヘクタールに及んでいる。

河川水等の汚染によってもたらされる汚水灌漑汚染耕地も216.67万ヘクタールに及んでおり深刻である。中国の河川水の70%は工場排水等によって汚染されており、40%は基本的に使用できない状態であるとされる。特に都市部を流れる川の95%が重度の汚染状態となっている(サーチナ2011年5月27日)。

このほか、工場ばい煙等が十分に規制されないことによって生じる大気汚染耕地が533.33万ヘクタール、個体廃棄物が堆積したり何らかの要因で毀損したままとなっている耕地が13.33万ヘクタールとなっている。

上記の汚染耕地の合計面積は、一部に重複計上の可能性はあるものの3933.33万ヘクタールであり、これは中国の全耕地面積のちょうど30%に相当する。汚染耕地の拡大が中国の食品汚染に深刻かつ直接的な影響を与えることは多言を要しないであろう。そして現在まで深刻化する汚染耕地の拡大に歯止めがかかる兆候は見られていない。

食品安全で最も心配する問題として偽物食品が最も多く挙げられるのは食品安全における中国的な特性を示すものである。包装や容器はブランド品であっても内容物が低品質、はなはだしくは有害なものであるという事件は後を絶たない。偽物食品への不安は、ブランドを信頼しようとする心理と表裏のものであろう。

このほか、食品安全で心配する問題として添加物違法使用、食品の品質保持期限超過・ 変質、残留農薬等が挙げられている。多数の人が食品の品質保持期限超過・変質を不安視していることは、食品生産、流通業者のモラルへの信頼度が低いことを物語っている

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8 共産党の特供体制

中国には毛沢東時代から、共産党幹部には新鮮で安全な食材を提供される制度「特供体制」があり、庶民より衛生的な食生活をおくっている。

1941年に中国共産党中央の事務総長が、ソ連のモデルをまねて厳格な等級の現物給与制を作り上げた。中国共産党が中華人民共和国の政権を創立した後の1950年初に、中国共産党中央弁公庁公安部は北京で香山の農場を創立した

中国共産党中央弁公庁の警備局が管理する高官のために、農産物の特別供給を提供する中央の上級指導者の食品の特別供給制を作り上げた。1960年11月9日、中国共産党中央は「北京で高官と高級な知識人に対して副食品の供給で配慮」を発表し、全国を統一して高官の特別供給の体制に向かうことにした

それ以後、中国社会は長期に物資が不足する事態や普通の民衆の食品と日用品の不足している背景下でも、特別供給の範囲を拡大してタバコ、酒、服装なども供給できる体制を整えた。毛沢東個人のために供給される有名な磁器もある。

1989年7月、中国共産党中央政治局の会議文書「中国共産党中央国務院が大衆の関心事に関して決定する」で特別供給の食品をキャンセルする事を求めたが、今なお依然として実行していない。特別供給の食品をキャンセルしてようやく中国の食の安全の問題を根治することができる。

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9 自分の身を守るために

厚生省の農林水産省農林水産政策研究所で、食品安全に関する中国の現状と取組で福井県立大学の河原昌一郎教授は次のように述べている。

中国の食品工業は統計上で食品加工業、食品製造業、飲料製造業およびタバコ加工業に分類されるが、そのうち最もシェアの大きいのが食品加工業である。食品加工業には、食糧および飼料加工業、植物油加工業、製糖業、と殺および肉類卵類加工業、水産品加工業等が含まれるが、近年、植物油、肉類、水産物等の消費拡大が著しく、こうした事情を背景として食品加工業の生産が大きく伸びている。食品工業の中での食品加工業のシェアは、2002年には44.3%であったが、2009年には56.4%となった。

中国では食用農産物の生産の現場において農業生産の生産性、安定性、効率性等を高める観点から農薬、動物用医薬品、抗生物質等が幅広く使われるようになっているが、これらの過剰使用や乱用による食用農産物の汚染が広範に見られる。

畜禽肉、水産物および蜂蜜については、禁止飼料添加物使用、動物用医薬品超過残留、抗生物質残留、飼料・食品添加物残留等が主な汚染源である。特に、豚肉の肉赤身化剤(塩酸クレンブテロール)の使用は重篤な中毒症状をもたらすことが多いことから、深刻な社会問題となっている。

野菜、コメ、果物、茶葉、林産物およびキノコの主な汚染源は、農薬残留と重金属である。中国ではこうした農業技術に関する普及組織が依然として未整備な地区が多く、農薬使用についての公的組織による農家への指導は不十分である。

農家の農薬に関する知識や食品の安全、衛生に関する意識も決して十分ではない。このため、禁止農薬の使用、農薬の超過残留等による食品事件の発生や違反農産物の摘出が後を絶たない

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重金属については、工場排水等による農業生産環境の汚染によって重金属汚染が広範に見られるようになっている。このほか、果物やキノコについては防腐剤やホルムアルデヒドの超過残留も多く見られる

微生物性食中毒は、主に食品の劣化や腐敗によって生じるものであり、食品の衛生管理の悪さを示すものである。微生物性食中毒は報告件数のわりに中毒者数が多く、学校、レストラン等で集団的に発生していることを示すものとなっている。

化学性物資による食品汚染の影響はすぐには現れないものが多いこと、食中毒事件が起こるのは主としてレストラン・飲食店または家庭であり、衛生管理の悪さから食品の腐敗等が直接の原因となることが多いと考えられる

ゴミ油はレストラン等から下水溝等に廃棄された浮遊物をすくい上げて油を抽出するものであり、食品の生産、加工または屋台で利用されていると言われる。人毛醤油は、人毛から抽出したアミノ酸を利用して醤油を製造しても、形式的には醤油の品質検査基準に達することから広範囲に流通しているものと見られている。

肉赤身化剤は、豚肉は中国でも脂身肉より赤身肉のほうが高価なために用いられるようになったものである。重症の場合は死亡することもあり、社会的問題となっているが現在においても肉赤身化剤による食中毒事件が続発している。注水肉は簡単にできて、しかも外観上はほとんどわからないことから全国で広範囲に発生しているとされる。

中国では表示違反食品や偽物食品(包装,容器等と内容が一致しないもの。たとえばブランド酒の容器に品質の悪い酒を入れて販売する等。)の事件が頻繁に発生している。こうした事例で共通していることは、いずれも他人の健康や生命を全く顧みることなく自己の経済的利益のみを追求して恥じないという姿勢であり、食品業者としてのモラルはほとんど意識もされていないことである

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中国へ観光旅行するときは日本製のインスタント食料品を持参すべきである。中華料理はなぜ油と強い火力が必要な理由を考えると、これまでの説明でわかるように食材が新鮮でないことが理由である。中国料理人はあなたの健康被害を考えることはない。

「朱に交われば赤くなる」ということわざがある。人は関わる相手や環境によって良くも悪くもなるというたとえだが、日本はどこからからどんな影響を受けて、モラルや思いやりを忘れて狂っていったのであろうか。

安ければよいと安全性を考慮せずに疫病発症の国から輸入する食品については、少なくとも生産過程について適正な管理がなされ、生産履歴についての透明性が確保された共産党幹部に提供されている特供体制であることが肝要である

しかし、ファミレスなどで多量に購入して提供されている食品に安全性の保証はない。しかも、疫病発症の国の食品による健康被害は数年数十年たってから現れ、後悔したときはすでに手遅れである。日本に住んでいても、最近は自分の身を自分で疫病から守るしかないのである

コロナウイルスの寿命は9日らしいとされている。80℃で30分加熱すれば不活性化し、外出から戻ったときには外でコートについたコロナウイルスをブラッシングし、洗濯機で洗濯すると洗剤で不活性化する。結膜から感染するので、汚れた手で目などを触らない。アルコール消毒も有効のようである。

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参考文献:中国人民に告ぐ(金文学、祥伝社黄金文庫)、中国が死んでも日本に勝てない7つの理由(黄文学、青春出版社)、中国人にはご用心(孔健、三五館)、逆検定中国国定教科書(井沢元彦・金文学共著、祥伝社)、中国の食品安全問題で食品安全に関する中国の現状と取組(福井県立大学の河原昌一郎教授)。