はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第50章 阿保博士の免疫学

白血球の自律神経支配のメカニズムを解明した、国際的に著名な免疫学者である新潟大学の阿保徹教授が「現代医学は間違った方向へ進んでいる」と警告された。ほとんどの病気は免疫力を高めることで予防できるし治すこともできると云い残された。

1 免疫抑制で起こる癌

 1-1 ガン治療の間違い

東北大学で医学を修め、米国で免疫に関する研究を進めた阿保徹教授は、胃潰瘍が胃酸によって発生するあるいはピロリ菌が原因であるという従来の定説を覆して注目された。阿保教授は長年の研究の末にたどり着いたのは現代医学に対する疑問符だった。

阿保教授は「たばこが肺ガンの原因であると言われています。しかし、喫煙率は年々低下しているはずなのに、それとは反対に肺ガンによる死亡率はどんどん高くなっているのが現状です。発ガン物質が、ガンを発生させるということを誰も証明していないのです。

ガンと診断されたときにこのガンの原因はたばこですとか、自動車の排気ガスですねと指摘できる医者はいません。ガンは免疫抑制の極限で起こる病気なのです。体の中の免疫が徹底的に抑えつけられるような強いストレスがあったはずです」とおしゃる。さらに、

「ガン患者の話を聞いているとやたらに紫外線を浴び続けていたとか、食品添加物を異常に多くとっていたという話はめったに聞きません。生活環境や食生活の面ではごく普通に暮らしていたという人の方が圧倒的に多いのです。

ガン患者のほとんどが体内のリンパ球の減少によって免疫抑制の状態になっています。こういう状態に陥ると、体全体を調整する自律神経の一つである交感神経が緊張状態になります。これは働きすぎや心に悩みがあるなど肉体的精神的な強いストレスが原因です。

ガン患者に聞くと仕事が忙しく毎日残業が続いている人がいました。仕事と家事の両立がきつくて大変だという女性もいました。これらは肉体的な強いストレスになります。お子さんが不登校で悩んでいる人、家庭内にトラブルを抱えている人もいました。

実に様々な肉体的・精神的ストレスを聞き出せたので、ガン患者には共通して強いストレスが背景にあることが分かりました。この肉体的・精神的ストレスこそが、ガンの真の原因だったのです」。阿保教授の研究室には全国の癌患者から電話がかかってくる。

その多くは手術を受けたり、その後、抗ガン剤や放射線照射の治療を受けたりしている患者で、「辛い副作用に耐えながら治療を受けているのに快方へ向かわない」と、切々とした悩みが語られていた。そのとき阿保教授のアドバイスは一言だった。

「即刻、今受けている治療を止めてください。そうして副交感神経を刺激する生き方をすれば、1~2年もしないうちにガンは治ります」。阿保教授は、誰もが信じてきた手術・抗ガン剤・放射線照射は全て間違っていると言い切る。

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 1-2 命を縮める癌治療

ガン治療法の筆頭は手術である。最も確実なようにみえるが、疫学の観点では最も危険な治療法であるといえる。手術そのものが免疫を強く抑制してしまうからである。癌ガンは免疫抑制の極限状態で発生することから手術によってさらに免疫抑制が加速される。

身近なことで考えると、カッターナイフで紙を切っているときに、うっかり指を傷つけてしまうことがある。指を傷つけた瞬間、脈が速くなっていることを自覚するだろう。これは、組織が傷つけられたことで交感神経が強い緊張状態になっていることを示す。

組織が破壊されるとその中にあった強い酸化物が交感神経を刺激する。すると、顆粒球は緊急事態に備えるために増加する。手術も同様に組織を切り開く。怪我をしたときのように、交感神経は強い緊張状態になり顆粒球も増加する。

もともと顆粒球がふえたために引き起こされたガンを、手術によってさらに顆粒球を増やしてよいわけはないだろう。リンパ節を取り除くリンパ節廓清も、ガンを抑制するリンパ球の出口を取り去っている。これにより免疫抑制がより強くなってしまう。

早期ガンであることとガンが原発巣だけにとどまっている場合に限り手術をしても良いだろう。癌ガンを簡単に取り除くことができ体への負担も少なくなる。ガンの組織は交感神経を刺激するという性質があるから、できるだけ早く抑えるという意味で効果がある。

現在抗ガン剤で完治が望めるガンは、急性白血病、悪性リンパ腫、睾丸腫瘍などだとされている。進行を遅らせることのできるのは、乳ガン、卵巣ガン、骨腫瘍、小細胞肺ガン、慢性骨髄性白血病などがあげられる。

症状を軽減できるのは、胃ガン、肺ガン、子宮ガン、大腸ガン、前立腺ガン、甲状腺ガン、胆道ガンなどがあげられる。抗ガン剤は決して万能ではなく、効果といえるのはこれだけである。そして、抗ガン剤はガン細胞だけではなく正常な細胞も傷つけてしまう。

最近はガン部位に精確に放射線を照射できるようになり、放射線がガンに向けて照射されるとガン細胞に直接作用して細胞分裂を止めたり細胞を殺したりできる。だが精確に照射できるようになっても、ガン組織との境目にある正常細胞も幾分かは壊されてしまう。

壊された正常細胞から内容物が出てくると交感神経の緊張状態をつくる。したがって顆粒球が増大してしまう。放射線そのものが発ガンを促す性格のものであることを十分に理解し、安易に放射線治療に向かうことを避ける事も大切である。

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 1-3 健康診断はなるべく受けない

健康診断や癌検診は受けないほうが良い。阿保教授は免疫学の理論にたどり着いてからは無理をやめ、健康診断もガン検診もやめた。検診を受けて、もし癌ガンが見つかったらという恐怖は誰にでもあるだろう。待っているのは、手術、抗癌ガン剤、放射線という恐ろしい治療である。

手術をしなければ手遅れになりますよ、などと言われれば手術した方が良いだろうと動揺する。いざ、自分が病気を抱え、医者にいろいろ言われれば弱い立場になる。おびえてどうしても医者任せになりがちである。そうなると、人間としての尊厳は失われる。

健康診断で初期のガンでも見つかれば、かえって心理的プレッシャーを受けるだけである。日頃から自分の体の声を聞いて、免疫力を高めるような生活を送っていれば、初期のガンが出来たとしても知らないうちに治ってしまう。免疫力が上がる生活下がる生活

検診ですい臓癌がガン見つかった30代の人がいた。すぐ手術したほうが良いと言われ、入院して手術を受けた。すい臓は奥深くにあるので、大手術になり結局病巣を取りきれなかった。リンパ節転移があると言われて、放射線治療を受けた。

ところが一か月後にリンパ節の腫れが見つかり、今度は抗ガン剤投与が行われた。その結果、ガンが発見されてからわずか5か月で死んでしまった。この人が検診など受けずにそのまま生活していたら、たった5か月で死ぬようなことはなかっただろう。

すい臓ガンや食道ガンなどは手術そのものが大変だから、それだけで大きなストレスになり手術が終わると別人のように痩せてしまう。そして、ガン細胞が取り切れないとか転移があるとなると、更に放射線や抗がん剤を使うので生きる力自体が失われることになってしまう。

たとえ末期ガンであっても、生きる力が十分にあれば回復することも可能である。少なくても、すい臓ガンだった若者はガンなど知らなかったもうがかえって長生きできた可能性がある。

自分は体にいいことをやっているので健康なはずだ、と思って生活していた方がストレスもなく健康に暮らせる。高齢者もあまり医者を当てにせず、自分の体は自分で守るという意識を持って生活した方がいい。

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 1-4 病気が忍び寄るサイン

自分の免疫力を知る方法の一つは体温である。長時間労働や睡眠不足の無理が続くと交感神経が緊張し、血流障害に加え白血球に顆粒球が増えて体温は低下する。平熱が35度台の低体温が続くと免疫力は低下しかけているので、病気の忍び寄るサインである。

免疫力が低下してくると、頭痛や肩こり、腰痛、風邪をひきやすい、疲れやすい、肌荒れなど全身にあらゆる不調が起きる。なかでも、免疫が低下した分かりやすい体調のシグナルが歯周炎や歯周病である。

免疫力が旺盛なのは36・5度~37度くらいで、ガン細胞が最も繁殖しやすい体温は35度と言われる。

無理をして交感神経が緊張すると白血球に顆粒球が増えて、顆粒球は一生を終える際に活性酸素を放出して死んでいく。そんな顆粒球増加に拍車がかかると組織破壊が起きて炎症が発生し、一方では交感神経の緊張が血管を収縮させて血流障害が起きる。

免疫の新常識

疲れや寝不足が貯まると歯が浮くのも、口の中でこの血流障害が始まるからであり、歯周病はそんな歯が浮く状態よりも進行した疲れの極限である。交感神経がさらに緊張すると口の中の常在菌が炎症を起こし、激しい血流障害をとなり歯に栄養を送れなくなる。

結果は歯茎の組織破壊が起きて溝ができ、歯がグラグラになってしまい、歯茎から膿もでるようになる。長時間労働や夜更かしを改めると、歯は浮かなくなり頭痛や肩こりや腰痛も起きなくなる。一か月ほど睡眠と長時間労働を見直すだけで、改善が期待できる。

15~20歳を境にリンパ球は減少し始める。1万人に健康状態と白血球に占めるリンパ球の比率を調査すると、健康診断で異常が見つからなかった人で特に不快症状もない人のリンパ球は35~40%だった。不快症状のある人のリンパ球は35%以下であった。

また、病気を抱えている人のリンパ球の比率は30%以下だった。調査によって、実際にガンにかかっている人でもリンパ球が18%くらいあることが分かった。この調査結果で、リンパ球の比率が35~40%が免疫力で病気を撃退できる安全圏と考えられた。

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 1-5 大病院や大学病院へ行くと

45歳の女性に進行した胃ガンがみつかり、医師の勧めに従い胃の全摘手術を受け術後に抗ガン剤治療を受けた。治療後1年位で背骨に転移が見つかり放射線照射を受けたが2か月後に死亡された。このような経過で亡くなる方はかなりの数にのぼりる。

この女性は自分が受けている治療に疑問を感じ、知り合いから紹介されたあるサプリメントを抗ガン剤治療中に摂ったそうだ。すると、食欲が回復したので医師に体調がいいと報告すると、医者は不愉快そうな口調でサプリメントを止めるように言ったそうだ。

大病院や大学病院に勤める医師はガンの三大療法に最初から疑問を持たず、その病院で治療を受ける患者がそれらの治療を受けるのは当然だと考えている。大病院では医師が集団で治療方針を決めるので、個人の力量でガン治療の問題点を考えることはできない。

現状に忠実な真面目な医師たちであり、決して悪気があってガンの三大療法をやっているわけではない。大病院へ行く場合は、このような事情を理解しておく必要がある。このような危険な治療から逃れるには、感性を働かせて自分自身で守らなければならない。

医師は何百人という患者の面倒を見ているが、患者は自分のことだけ考えればいいのだからもっと真剣に病気と向き合う必要がある。病気は自分自身の生き方の偏りから始まっていることが自覚できれば、病気から逃れるのはそれほど難しいことではない。

誰でも病気になればガッカリする。しかし、それは生き方を変えるためのチャンスだと捉えよう。病気が進んでいても、生きていることのありがたさに気づけば、ずいぶんと心の有り様も変わってくる。病気になるには理由がある。病気はそれに気づかせてくれる。

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 1-6 医者の後始末をする医師

川田信明氏は10年ほど勤めていた公務員を止めて、新潟大学医学部に入り直して医者になったという変わり種である。現代医学のいい加減さに呆れて、医者である奥様とともに東洋医学クリニックを川崎市に開設された。

新医院開設パーテーに呼ばれた阿保教授が、川田医師より「最近はガンの患者に抗ガン剤だけでなくステロイド剤まで投与している」というお話を伺った。スロイド剤を使うと炎症が治まったり痛みがなくなることがあり、プラスの反応と誤解されている。

ガンは免疫抑制の極限で起こっている病気である。そこに抗ガン剤の他にスロイド剤まで使ったら、リンパ球の減少が激しくガンが治る機会が失われてしまう。スロイド剤を使うと短い間は炎症が止まったり痛みがなくなることもありプラス反応と誤解されやすい。病気は自分で治す

ステロイド外用剤をやめると、それまで抑えられていた炎症が一時的に爆発するので、薬からの離脱経験者のアドバイスは極めて有効である。

恐ろしいことに物事の本質を考える医療が失われつつある。間違った医療を正すには患者が感性を磨き、間違った治療から逃れなければならない。

川田医師の治療の特徴は、対処療法のための薬を一切使わず、漢方薬を補助的に使い、生活指導と栄養指導を行っていることである。これで驚くほど病気が良くなっている。

一般の医師が患者の病気を薬でこじらせ、その後始末をしているという状態であるのが本当のところだろう。

川田医院の看護師さんのうち2人は、アトピー性皮膚炎を長年のステロイド外用薬で悪化させた経験があり、その離脱によって病気から脱却した人たちである。自分が苦しんだ経験があるので、患者へのアドバイスも適切で2人の存在が患者の励みにもなっている。

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 1-7 現代医療を変える難しさ

いまの日本の医療制度は、対処療法のための薬をたくさん患者に出すことで利益が上がるようにできているので、この流れを断つことは難しいと言える。医学生は勉強する期間が長いので自信過剰に陥りやすい。自分は学問の頂点に達したと勘違いをしがちである。

これに専門領域が加わると、手が付けられない天狗になってしまう。なかには病気が全く治っていないのに、どうしてこんなに自信満々でいられるのかと思える医者もいる。一方で、日本の社会や経済を支えている人々は現代医療の支持者となっていることが多い。

一口に病気といっても、軽い物から重いものまでいろいろある。例えば風邪を引いたときに風邪薬を飲んでも、それほど害は現れずに結局治ってしまう。虫に刺されたときにステロイド軟こうを塗っても、一過性のものだから害は現れずに治るだろう。

高血圧症や高脂血症に降圧剤やコレステロール代謝阻害剤を飲んでも、2~3年くらいは平気だろう。こうして少しの間違いを積み重ねているのが現代医療の現実なのである。対処療法で病気が悪くなっても、自分の病気は歳のせいだと思ってしまう人も多い。

現状を見ているとこのまま極限まで行って破綻してしまうのではないかと思えるほど、現代医療の流れは進んでいる。例えば、抗ガン剤の副作用をステロイド併用で止めようとしているし、膠原病にステロイドの大量点滴療法では飽き足らず、延々とステロイド維持療法をやっている。

潰瘍性大腸炎やクローン病に対しても同様である。極めて病気の悪化が早くなっているのである。どこまで行けば目が覚めるのだろう。

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2 ガンの発生原因

 2-1 ガンを治す引き金はあなた

ガンの原因は外から体内へ入ってくる発ガン物質ではなく、あなたの生き方そのものにある。忙しく暮らす人々、あるいは様々な悩みを抱えている人々、すべてに癌の魔の手が忍び寄っている。肉体的、精神的な強いストレスにさらされ続けることがガンの原因だ。

ガンが死因のトップに踊り出たのが1981年、以来その座をゆずることなく現在に至っている。国内では喫煙者が減少しているのに肺ガンの死亡率が上がっている。国別の肺ガン死亡率を見ても、喫煙率の低い欧米諸国で肺ガンによる死亡率が高くなっている。

現代社会はとてもストレスの多い状況である。厚生労働省の国民生活基礎調査でも、ここ10年間でストレスを抱えている人がどんどん増えていることが明らかになっている。多くのビジネスマンがストレスにさらされていることは自明である。

家庭内にあっては子どもの教育問題、夫婦間の問題、家計の問題をはじめとして、さまざまなストレスの原因が目白押しとなっている。そうしたストレスの増加と、癌による死亡率が右肩上がりで一致している。ストレスとガンの関係は無視できないものがある。

また、現代人は何かというとすぐ薬に頼ってしまう。ほとんどの薬は、悪いところだけに効果を及ぼすならよいが、当然大なり小なり免疫のメカニズムに影響を与えてしまう。薬によって交感神経が緊張状態に陥り、これがガンの原因と密接に結びついてしまう。

交感神経は、日常生活で仕事をしたり考えたり悩んだりなど、興奮したり運動するときに働く。昼間は交感神経が優位に働き、夜間は副交感神経が優位になる。昼間は顆粒球が増え、夜になるとリンパ球が増えていく。このように免疫のバランスが保たれている。

皮膚や神経、消化管や肝臓の組織は常に新陳代謝が行われている。ストレスが続くなどで交感神経の緊張状態がいつまでも続くと、常に新陳代謝が行われている場所で増加した顆粒球は細胞をどんどん破壊していく。

このような部位では盛んに細胞が分裂するだけに増殖の失敗が起こりやすく、老廃物も発生する。したがって、顆粒球がたくさん集まって顆粒球が出す活性酸素により、正常な細胞まで影響を及ぼしてしまう。

顆粒球が出した活性酸素で細胞が傷つくと、その細胞が持っている遺伝子にも影響を与えてしまう。細胞の遺伝子の一部が欠損することで、正常細胞は癌細胞に変異する可能性が高くなる。

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 2-2 ガンは弱い細胞

未だに発ガンの本当のメカニズムを捉えていないからガンの治療法が確立していない。放置していると大きくなるから取り除こうとか、小さくしようという道をたどっている。それが手術であり、抗ガン剤の投与や放射線照射という治療法である。

ガンの発生メカニズムの解明が間違った道筋をたどっているので、それに基づく治療法は常に正しいとは限らない。さらに、これらの三大治療法はいずれも免疫システムを抑制する方向にあることが大きな問題である。免疫学入門

既に述べたように、ガンの発生原因は強い免疫抑制状態にあることから、方向が180度間違っているとことになる。たとえ一時的にガンが切除されたり小さくなっても、いずれ再発する可能性もありその時には免疫力が弱まっていてガンと戦えなくなっている。

免疫は体の異常を監視して体を守り、また異常が発生したときには治そうとする力をコントロールするシステムである。したがって、免疫力さえしっかり発揮できる状態を保っていれば、どんな病気とも戦えることになる。

ガンと聞くと凶悪な細胞を連想しがちで、ガンが発生すると周囲の正常な細胞を次々と破壊していく、恐ろしい悪の権化のようなものを創造する人が多いと思われる。しかし、ガン細胞の生命力は強いものではない。

発ガンの研究を行う場合はネズミが実験に使われる。ネズミにガンを発生させるには、ガン細胞を100万個も注射しなければならない。ところが、リンパ球を減らして免疫力を弱くしたネズミの場合は1000個のガン細胞で発癌する。

ガン細胞はそれほどリンパ球に弱いと言うことになる。健康な人の体内でも毎日100万個ほどのガン細胞が生まれている。しかし、発病に至らないのは、免疫力が働いてガン細胞を殺しているからなのである。

阿保教授の研究では、リンパ球を増やすような生活スタイルに移行する努力をしながら副交感神経を刺激するような治療を行うと、自然にリンパ球が増加してくることが確かめられている。リンパ球が増えればガン細胞を攻撃してくれるという。

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 2-3 ガンを治す四か条

ガンの患者はリンパ球の割合が白血球全体の30%未満になっているので、これが免疫抑制の状態ということになる。正常ならば大体35%の割合である。したがってリンパ球が30%を上回ると、ガン細胞がどんどん退縮し始める。

つまり、快方へ向かっていることになる。進行性のガンでさえ7割以上の割合でガンが退縮したり、治ったりすることが確かめられているそうだ。ガンは免疫力を高めることで直すことができ、免疫力を高めるということはガンの予防にもなる。

副交感神経免疫療法と呼ばれる副交感神経刺激法は、体のツボを針で刺激することで副交感神経を刺激して免疫力をアップしていく方法である。これらの治療は、全国で約30か所の医療機関で行われている。

阿保教授の最近の研究では、こうした自律神経免疫療法に頼らなくても、ガンを治すことができると考えられるようになっているそうだ。ガンにかぎらずすべての病気に共通することだが、治そうとする患者自身の気持ちこそが回復への最短コースである。

誰かに直してもらおうという気持は捨ててほしいと阿保教授はおっしゃる。人に頼ること何かに頼ることは、結局「薬に頼る」「神々に頼る」ことにつながっていく。自分自身でできる免疫力アップ法として、阿保教授は『ガンを治す四か条』を提唱されている。

① ストレスの多い生活のパターンを見直す。

② ガンの恐怖から逃れる。

③ 免疫抑制するような治療を受けない(あるいはやめる)。

④ 積極的に副交感神経を刺激する。

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 2-4 転移はガンの断末魔

風邪にかかるとリンパ球は風邪のウイルスと戦うために高熱がでる。丁度それと同じ反応が起こるため、熱療法は効果的だと言える。これを考えても抗ガン剤で発熱を押さえる治療法が、免疫学の視点からは矛盾した方向に向かっていると云わざるを得ない。

治癒反応は抗ガン剤が広く使われるようになる以前、ガンが治る過程で必ず通る反応だとしてよく知られていた。リンパ球による免疫反応が活性化して起こるもので、抗ガン剤により免疫抑制が長く行われるようになったため忘れ去られてしまった。

ガンに対して様々な誤解がある。「怖い病気」「不治の病」「転移」など騒がれているが免疫学の観点から見るといずれも根拠のないことと分かる。「ガン転移=ガンの悪化」は誰もが描くことだろう。手術を受けたのにまた別のところで再発した。

抗ガン剤の辛い治療を続けているのにガンの転移を宣告されと、どんなに意志が強くても目の前が真っ暗になり、絶望感に襲われるだろう。ところが免疫学の観点では全く逆で転移もガンが治る「うれしいサイン」なのだ。

ガンが発生したときにリンパ球が増えるような療法を続けると、最初に発生したガンをリンパ球が攻撃する。原発巣のガンは攻撃に耐えきれず、生き延びようとして別の場所へ移る。癌ガンがダメージを受け断末魔の悪あがきをしていると言ってよいだろう。

このとき、転移したからと言って抗癌ガン剤を使ったり放射線を照射すれば、当然免疫力が低下して転移したガンが転移先で活動を始めてしまう。患者が動揺すると体が緊張状態になりガンが退縮しているのに逆効果となる。逆に、笑顔でリラックスすべきである。

ガンから身を守るには、いつも夢を持っていられる7割人生へと生活のパターンを見直すことである。ストレスのない生活は考えられないが、すべて「7割」でよしとすることが大切である。10割りを目指すからストレスが溜まるのである。

ガンは不治の病ではない。必ず治るので免疫抑制治療を止めガンへの恐怖感を忘れる。リンパ球が増えて交感神経の緊張が改善されればガンは退縮していく。手術、抗ガン剤、放射線照射などの免疫抑制治療はすぐに遠慮すべきである。

体にいいものを食べて、軽い運動を続けることで副交感神経を刺激する。胃や小腸や大腸などの消化管を刺激すると、副交感神経も活性化する。消化に関わる働きはすべて、副交感神経がつかさどっているからである。そして、常に笑いを忘れないことである。

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 2-5 ガンの治癒反応

ガンの発生過程を振り返ると、「強いストレスにさらされる」→「交感神経の緊張が続く」→「リンパ球の減少で免疫抑制状態に」→「顆粒球減少で免疫抑制状態に」→「ガンが発生する」となり、このプロセスが繰り返されればガンが発生する。

これを断ち切るためには、ストレスを溜めないような生活をすることでリンパ球を増やしてやることである。これが「免疫力を高める」事につながり、ここに「阿保免疫学」の原点がある。ガンを治す過程を再確認すると次のようになる。

① ストレスの多い生活のパターンを見直す。

② ガンの恐怖から逃れる。

③ 免疫抑制するような治療を受けない(あるいはやめる)。

④ 積極的に副交感神経を刺激する。

リンパ級が増えてくるとガン組織の自然退縮が始まる。この過程で、多くの患者は発熱による体のだるさ、節々の痛みを訴える。ガンによっては、下痢、せき、血便、血尿などの症状が現れることもある。これらは、リンパ球がガンを攻撃しているときの炎症反応である。

リンパ球がガンを攻撃するときの炎症反応であり「治癒反応」と言われる。これに対して、対処療法として解熱剤や鎮痛剤、消炎剤、ステロイド剤を服用すると、症状は治まるが本来の治癒過程にブレーキをかけることになる。

このことを十分に理解して置かなければ、ガンの退縮につながらない。ガンの「温熱療法」というものがあるがガンが熱に弱いから効くというよりも、熱があるときにはリンパ球が活発に働ける環境にあるという意味でよい療法と言える。

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 2-6 生き方の問題を是正

ガンの最大の原因はストレスだから、肉体的にも精神的にストレスにさらされないようにする。あるいは、ストレスができるだけ少なくなるような生活パターンに変えるように心がける。もう一つ重要なことは、仕事も家事も7割でとどめることである。

10割の仕事をしようとするからどうしても無理をしてしまう。7割と言うのは10割の到達点まであと3割残っている。ということは、常に未来に夢を持てることになる。毎日毎日10割に到達しても、その先がなければ脱力してしまいそれもストレスになる。

ガンを宣告されたり、されないまでも検診などで再検査だといわれたりするとそれだけで不安感に苛まれる。これがまたストレスになり、交感神経を緊張状態にさせてしまい、リンパ球が増えず免疫抑制状態となるという、悪循環を起こしてしまう。

ガンの治療法として常識のようになっている三大療法、手術・抗癌剤・放射線照射はすべて免疫を抑制するためのもので、はっきり言って誤った治療法なのだ。体を守るために備わっている免疫を抑制するなら、素人が考えても逆効果しか望めないだろう。

阿保教授の「ガンを治す四か条」はガンだけにとどまるものではない。多くの人々が悩んでいる、腰痛や肩の痛み、さまざまな慢性病、リウマチ、アトピーなどのアレルギー疾患、さらに難病と言われる糖尿病にさえも対応しているそうだ。

ただし、この中のアレルギー疾患については、リンパ球が増えすぎた「免疫亢進」の状態で起こる。気管支喘息なども同様である。アトピーなどは子どもに多い病気だが、欧米型の食生活や過保護などによって副交感神経が優位な状態になって免疫亢進に陥る。

このような人はもっと運動をしたり、きびきびした生活態度を実践するとよいそうだ。のんびりではなく、少し緊張した生活のほうがいいようである。それと、欧米型に偏りすぎた食生活(パン食など)を改める必要性もあるようだ。

ガンや喘息、アレルギー、膠原病、リュウマチなどの難病、それらのどれもが生き方の問題に原因があると語る、阿保教授は「無理な生活」「ラクすぎる生活」、そのいずれもが免疫力のバランスを揺るがし、病気を引き起こすとおっしゃる。

「どんな病気も、原因はこれまでの生き方に問題があり、『ガンを治す四か条』をぜひ実践してください。そうすれば、うそのように病気の苦痛から解放されるはずです」と、阿保教授は断言された。

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3 免疫力を上げるために

 3-1 免疫のシステム

体の免疫システムは自律神経にコントロールされている。毎日の暮らしの中で、ほど良い緊張感と適度なリラックスが繰り返されているうちは、顆粒球とリンパ球の増減バランスがほど良く保たれている。

顆粒球は白血球全体の中で約60%を占めている。リンパ球は35%、残りの5%がマクロファージである。顆粒球は主として体内へ入ってくる細菌の処理を行い、生体防衛を働きとして「貪食系」と呼ばれるシステムを司っている。

貪食は文字通り、顆粒球が「貪欲に細菌を食べる」働きから名付けられた。怪我をして傷口に細菌感染がおこると化膿して黄色の膿が出てくる。膿は細菌を食べた顆粒球の死骸である。あなたの体を守るために我が身を犠牲にした顆粒球の姿である。

顆粒球が多い場合は、体の中の入り込んだ細菌が圧倒的に多いことを示していた。現代では細菌の影響だけではなく交感神経が緊張しているときに、つまりストレスが続いているときに顆粒球が増加して活性化している。

顆粒球の寿命は1~2日である。骨髄でつくられて血液の中に入って流れ、最後は粘膜で一生を終える。そのため、活性化するとさまざまな場所の粘膜を破壊してしまう。ストレスが続いている状態は実際に確かめられる。

前夜にきつい残業をした翌朝などに鏡で顔を見るとぽつぽつと赤く腫れていたり、吹き出物ができていたことがあるだろう。これらは、顆粒球がふえて上皮が炎症を起こしたからである。ストレスが続いたことにより顆粒球が増えて組織を破壊した結果である。

ストレスによる交感神経の緊張状態で増大する、顆粒球こそが体に悪影響を及ぼしていることがはっきりと分かる現象と言える。運動不足や肥満の人の体を調べると、体内のリンパ球の数が大変多くなっている。

ガンの多くは顆粒球の増大が原因だが、リンパ球の数が多い人も癌の確率が高まる。リンパ球が多いと副交感神経が優位の状態にあり、体がリラックスしすぎていることになる。血管が必要以上に開きすぎ、それによって血流が滞るという血流障害が起こる。

これもガンの原因にもなる。肥満の人は運動不足のため要注意である。ただ、リンパ球増大によって発生した癌はとても治りやすいことが分かっている。ガンと闘うリンパ球が過剰な場合は元の数に戻してやれば、ガンはみるみる治っていくはずである。

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 3-2 老化と免疫力

老化による免疫力低下のメカニズムは、加齢とともに免疫細胞をつくる胸腺(胸骨の後ろ側にある内分泌腺)が縮まって骨髄が動かなくなることから始まる。胸腺が縮ることで骨髄で作られるリンパ球のT細胞とB細胞が少しずつ減り働きが低下するためである。

こうしたリンパ球のT細胞とB細胞の免疫は胸腺だけではない。脾臓やリンパ節でも作られ、これらはすべて水中生物から陸上生物になって獲得した新しいタイプの免疫システムである。当然、リンパ球の免疫には別に古い免疫システムもある。

それが、主に腸管や肝臓、耳下腺、顎下腺などの組織で作られる、NK細胞や胸腺外分化T細胞の免疫である。これは水中生物だったころからある古くからのリンパ球の働きで加齢によって低下する胸腺などの影響は受けない。

加齢とともに活性化するといってもいいのが古いリンパ球の特性である。新しい方のリンパ球が加齢で減り始めると、古い方のリンパ球のNK細胞と腺外分化T細胞が増えてバトンタッチが始まる。年をとったからといって目に見えて免疫力が低下するわけでない。

新しいタイプのリンパ球は外からの抗原に対して反応するが、古いタイプのリンパ球は外からの抗原がなくても、自分の中に生じた異常な細胞を殺したり、老廃物を廃棄することができる。加齢と共に体に作られるのがガン細胞で体に溜まった老廃物である。

このように、歳をとても古い免疫システムが体を守ってくれるので概ね安心だが、古い免疫システムに正しく働いてもらうためにも、免疫力を下げる最大の原因である過労や悩みを避けなければならない。薬の長期間服用や間違った医療を排除すべきである。

リュウマチなどの膠原病も老化と似た反応で、ストレスやウイルスで交感神経が緊張することで新しいタイプのリンパ球が働きにくくなり、それに代わって現れた古いタイプのリンパ球が自分の中の異常細胞を排除しようとして起きる。

だから膠原病は老人に多い病気だが、最近は若い人にもシェーングレン症候群やリュウマチなどの膠原病が増えている。これは老化が早まった現象の一つとして捉えることができる。

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 3-3 笑いがガンを殺す

医学的のの、臨床現場で笑いが評価されるようになり、主にNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性化が笑いによってもたらされ、ガン患者の免疫力向上になることなどが確かめられている。このNK細胞はニコニコ細胞とも呼ばれる。

白血球のリンパ球の細胞の一つで、NK細胞の数が増えるのはリンパ球でありながらも交感神経が優位になったときである。少々複雑だが、NK細胞に関しては数自体がたくさんあっても活性化しないと意味がない。

NK細胞が活性化するためには、パーフォリンという全身の細胞の中にある物質を細胞から外に出す分泌現象が必要である。体のすべての分泌現象は副交感神経の担当なので、結局は副交感神経が優位にならないとNK細胞は活性化されない。

そんなNK細胞の活性化にとって、分泌現象の一種である笑うことが有効である。笑うことで活性化されたNK細胞が免疫力向上の本領を発揮して、ガン細胞を攻撃する。リラックスして心の底から笑えることが一番である。

たまたま、身近によく笑わせてくれるユーモアのセンスのある人がいるなら、きっと、あなたが健康に過ごすことに何らかの役目を果たしてくれている。たとえ笑い過ぎてシワが増えても、肌の色つやは良くしてくれそうである。

また、テレビのお笑い番組を見て笑う、ユーモア本を読む、落語や漫才を聞く、(私のように)酒を飲み他愛のない話に興じて大いに笑う、こうした行為が知らず知らずのうちに免疫力を挙げて、体の反応が間違った方向に傾くのを微調整節している可能性も高い。

笑う門には福が来るは、まさに「笑う門には副交感神経が来る」と置き換えることもできそうである。リラックスして心の底から笑えることが一番だが、無理にでもニコニコ顔をしてみるだけでも、ガン細胞にも有効なNK細胞の活性化に役立つ。

自分の好きなことをやっているときはリンパ球のNK細胞の働きが高まる。自分が好きなことを実践していればストレスが解消する。あくまでも自分の好きなことをしているとストレスが解消し、その結果、NK細胞の働きが高まるのである。

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 3-4 自律神経を鍛える

 

  3-4-1 複式呼吸と胸式呼吸

ストレスが解消のため、1時間に1回の休息時にまず深呼吸を行います。「なんだ、深呼吸か」とてバカにしてはいけない。深呼吸は工夫によって、自律神経をコントロールするスイッチの役割りを果たすので、気分を落ち着かせて体の声を聞きやすくする。

肺は自分の意思で動かせない自律神経と、自分の意思で動かせる運動神経の両方から支配を受けている唯一の臓器である。呼吸という意識的な行為を介して、普段は意識の支配を受け付けない自律神経を刺激し、そのバランスを整える事ができるのである。

息を吸うときに交感神経が優位になり、息を吐くときに副交感神経が優位になる。仕事に集中しすぎて交感神経優位が続くと、呼吸が浅くなるとやがて酸欠に陥り疲れが生じる。こうしたときには副交感神経を刺激しなければならない。

副交感神経を効果的に刺激するには、たくさんの酸素を取り込むことと、吐く息を吸う息よりも意図的に長くすることの2つが必要である。この2つを兼ね備えた呼吸法が複式呼吸である。疲れない体複式呼吸は横隔膜の上下によって腸を刺激するので副交感神経を優位にする。

複式呼吸のやり方は、背筋を伸ばして胸を広げ、下腹部をへこませながら、ゆっくりと「これ以上、吐ききれない」ところまで息を吐く。そして、自然にお腹を膨らませながら息を吸う。

この時、息を吐く時間が、息を吸う時間が2倍以上になるようにする事が重要。45秒で息を吐いたら15秒で息を吸い込むというように、1分間に1呼吸がとなるように練習する。

なかなか思うようにならないが、練習を積むとできるようになる。仕事の合間に休息をとるときは、複式呼吸を行った後に体に意識を向けて体の声を聞こう。

リラックスでなく、逆に集中したいときや気力を出したいときは、交感神経を刺激する胸式呼吸をするとよい。胸式呼吸は肋骨の動きによる呼吸法である。姿勢を正して両手を軽く握り顔の横に持ち上げる。

その状態のまま肘を左右に開きながら、口で「スッ」と勢いよく息を吸い、胸を張って空気をため込む。一呼吸置いたのち、フッと肩の力を抜くと、自然に肘が下がるのでその時に息を吐く。

これを5回程度やれば頭に血液と酸素が巡り、意識がはっきりして心身ともにシャキッとしてくる。

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  3-2-2 爪もみ療法

毎日手軽に自分でできる体質改善、疲れ解消法がある。阿保教授の共同研究者である外科医の福田稔医師が考案したもので「爪もみ療法」といい、自律神経のバランスを整える効果がある。やり方は簡単で、両手の10本の指の爪の生え際を押しもむ方法である。

下図は「疲れない体をつくる免疫力(阿保徹、三笠書房)」の117ページから引用させていただいた。各指には、もむと効果のある器官や症状に対応したツボがある。

疲れない体


 親指は肺などの呼吸器官、人さし指は胃腸などの消化器、中指は耳の症状、小指は心臓や腎臓などの循環器の働きを高める効果が期待できる。薬指は交感神経を刺激し、他の指は副交感神経を刺激する。

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もみ方は、例えば親指の場合、爪の生え際の角2点.もう一方の手の親指と人さし指で挟んで、少し痛いと思うくらいの力で10秒ほど押しもむ。もむ順序は親指から始め人さし指、中指、薬指、小指の順にもんでいく。疲れない体

全部の指をもむことで自律神経のバランスが整い、交感神経が優位になっている場合はそれが抑えられ副交感神経が優位となる。治したい症状がある場合は、該当の指を20秒ほど押しもむとよい。

一日にもむ回数は2~3回でよい。休憩時間や通勤途中の乗り物の中で、入浴中など手軽にできる。早い人は数日で、遅い人でも一ヶ月ぐらいで疲れの症状が回復してくる。

21世紀の医療・医学を考える会の岡本裕医学博士は著書「一生薬がいらない体のつくり方(三笠書房)」で、免疫力を上げる方法を次のように述べています。

免疫力を簡単に上げる方法をお教えしましょう。本当に簡単です。手の指の爪をもむだけなのです。(中略)両手・両足の各指の爪の生え際を、親指と人差し指ではさみ、少し痛みを感じるくらいの強さでもみます。(中略)時間は各指10秒ずつくらい、回数は1日に10回くらいを目安に行うといいでしょう。手・足の両方とも行うのが理想的ですが仕事の合間などに行うのであれば、手だけでもかまいません。

自律神経の切り替わりのバランス、リズムを整えるのが爪もみ療法です。両手・両足の爪の生え際には自律神経のツボ(治療ポイント)があります。これをまんべんなく刺激することで、自律神経が働くバランスやリズムを整えることができるのです。

爪もみ療法は簡単なので、両手指と両足指の爪の生え際を親指と人差し指で10回ほど少し痛みを感じるくらいの強さで揉みます。朝起きてから夕食までの間に、気が付いたときは揉むようにしているそうである。

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  3-2-3 お風呂の入り方

体温を維持して健康的に暮らしたり、体温を挙げて免疫力を高めるために一番手っ取り早い方法は入浴である。入浴はぬるめの湯にゆったり入るのが理想的といわれてきた。熱い湯に入ると交換神経が刺激されて心身が興奮してしまうからだ。

心地よく感じる湯の温度は人それぞれ異なる。大体は体温+4℃がもっとも快適と感じることがわかっている。この温度差だと副交感神経の働きを誘うことができる。熱い湯が好きな人から入浴するなどで調整し、自分にあった湯温での入浴を心掛けるべきである。

体温免疫力

冷え性の人は、自分の体温をできるだけ維持しようとする癖がついているので、なかなか汗を出そうとはしない。しかし、10分間の入浴を続けていると体温が早く上がり、すぐにたっぷりと汗をかくようになる。代謝と血液循環がよくなり免疫力も高まってくる。

最初のうちは10分以内でも、息苦しいなど不快な感じがあったときはすぐに湯舟を出る。入浴に慣れてきたら、少しずつ湯船につかる時間を長くしていけばよい。長く入っていると胸苦しく感じるようであれば、上半身にタオルをかけて半身浴でも構わない。

入浴は体を清潔にする意味もあるが、あまり石鹸でゴジゴジ体をこするのはかえってよくない。皮脂は体を守るバリアーの役割があり、皮膚組織の水分が蒸発しないように守っているので、皮脂が少なくなりすぎると皮膚がカサカサになってしまう。

皮脂はもともと、むき出しになっている顔には分泌が最も多く、服でおおわれている体躯部分は分泌が少なくなっている。少ない皮脂を石けんで落としてしまうと、皮膚組織から水分が蒸発しやすくなり、肌が乾燥してしまうと皮膚にトラブルが起きやすくなる。

顔は毎日石けんで洗ってもよいが、体を石けんで洗うのは一週間に一度程度でよい。とくにお年寄は皮脂の補充が間に合わなくなるので一か月に一度でよい。皮膚組織の残骸である垢は自然に剥がれ落ちるもので、下着をこまめに変えていれば垢はきれいにとれる。

汚れた皮脂もお湯なら溶けて流れ落ちる。シャンプーも同様の理由であまり使用しないことをお勧めする。汚れを落とすのはお湯だけでも十分である。液体のボディ・ソープは石けんを液体に保つため化学薬品が加えられている。

液体石けんには洗浄力とは関係のない添加物がたくさん含まれている。いいかげんに流していると成分が残ってしまう。皮膚科の先生方たちの間では、液体石けんが登場してから「儲かってしょうがない」などと冗談が云われるほどである。

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  3-2-4 血行を良くする工夫

野菜や海藻、キノコ類はビタミン、ミネラルのほかに植物繊維も多いので、免疫力アップには大いに食べたい食品である。しかし、食物繊維はたくさんとればいいというものではない。あまり過剰にとると消化管が働かなくなりかえって便秘になることがある。

ちょっと苦い、ちょっと酸っぱいといった独特の香りや味のする食べ物、たとえワサビやカラシなどの薬味は、副交感神経を刺激して胃腸を活性化させる効果がある。体に不快な物質のため胃腸を活発に動かし排泄してしまおうという反射反応が起こるためである。

風呂上がりに冷たいビールを飲むという人は多いだろう。考えてみれば、冷たい飲み物食べ物というのは、冷蔵庫が普及してからみんなが口にするようになった。それまでは冷たいものを日常的にとる習慣はなかった。

いまでも、イギリスでは冷たくないビールを飲んでいる。ウイスキーの水割りにも氷は入れない。また、ヨーロッパ全般では、ジュースも生ぬるい状態で飲んでいる。ビールをガンガンに冷やしたり、氷をカップ一杯に入れて冷やして飲む習慣はアメリカからきた。

とても暑い時期に身体を冷やしたいとの欲望から、冷たいものを食べたり飲んだりするのはかまわない。しかし、体が冷えやすい寒い冬では、できるだけ暖かい食べ物や飲み物を摂るようにしたものである。もともと冷たい飲み物は自然にはないものである。

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  3-2-5 あとがき

一見すると医学は進歩している。しかし、病気はなかなか直せない。この矛盾はなぜ起こるのであろうか。進む方向が間違っていて、医学の進歩が役に立つように向かっていないのではないだろうか。現代医療関係者のほとんどは次のような基本概念を持っている。

こうすれば病気は治る

「人間は複雑に進化したので、遺伝子やその分子構造などに間違いが起きやすい。そのような遺伝子がある人は、高脂血症、糖尿病、ガン、その他の生活習慣病になってしまう。今は薬を用いて対処療法を行うしかない。

いずれ遺伝子治療や再生医学が発達すると、悪い遺伝子、細胞、組織などを置き換えることによって病気を克服できる」。
 一方、そんな固定概念にとらわれない次のような考え方もある。

「人間や生物は35億年の歴史を刻み進化してきた。このため遺伝子を含めてめったなことで生体系は間違いを起こさない。しかし、わたしは進化で獲得した体の機能の、それ以上や以下の生き方をしてしまうことがある。

頑張りすぎたり悩んだり、おいしい御馳走を沢山食べてほとんど運動しない。このような適応を超えた生き方が、私たち自身の体の機能を破綻させて病気をつくっている。病気を治すには生き方、考え方を正しくして、許容範囲まで持っていく必要がある」。

ほとんどの病気は自律神経のバランスの崩れから起きる。生き方考え方をもう一度見直して、生物が本来持っている「生きる力」を最大限に活用すればよいのだ。医学や衣料がどんなに進歩しても、病気から脱却するのは、最後はその人自身の力なのである。医療や薬は、それを最善の方法で手助。それが基本だと思うと、阿保徹教授は言い残された。

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参考図書:阿保徹の免疫学入門(阿保徹、宝島社)、阿保徹の免疫の新常識(阿保徹、永岡書店)、病気は自分で治す(阿保徹、新潮社)、疲れない体をつくる免疫力(阿保徹、三笠書房)、免疫力が上がる生活下がる生活(阿保徹、㈱PHP研究所)、体温免疫力(阿保徹、株式会社ナツメ社)、こうすれば病気は治る(阿保徹、株式会社新潮社)