はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第43章 片足立ちで靴下が履ける

あなたは立ったままで、壁や机に捕まらずに靴下を履けるだろうか。片足立ちで靴下が履ない原因をネットで調査すると、ロコモティブシンドロームであるという解説が目白押しです。疑問を抱いたボケていない77歳の爺さんが解決法をさぐり当てました。

1 医学界の常識

ロコモティブの正式名称はロコモティブシンドロームといい、一般に骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害を来たしている状態をいうそうです。

たしかに、歩行や立ち座りなどの日常生活に障害があれば、うつ病や認知症や寝たきりの原因になりそうなので、厚労省も近年の超高齢社会を見越してロコモティブシンドローム対策に力を入れているようです。

ロコモティブシンドロームに含まれる症状といわれるものは、立ったまま靴下を履けない何もないところでつまずくことがある15分以上続けて歩けくのがツライ前より階段の手すりを使うことが増えた、などの症状を指すそうです。

足に関した症状に注目した医師たちは、筋肉は少し心掛けるだけでも鍛えることができることに飛びつきました。今から無理なく足を鍛えれば、ロコモティブシンドロームは予防可能と考えたのです。

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 1) 日本整形外科学会

日本整形外科学会のWebページで、ロコモロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略称と分かります。日本整形外科学会は、どのような考え方をされているのかWebページで調べてみました

運動器症候群は、骨や関節や筋肉などの運動器の衰えが原因で、立つ・歩くといった移動運動などの機能が低下している状態のことをいいます。エレベーターや車を使う便利な現代社会において、人類は足腰を使う機会が少なくなっています。

私たちは運動器の働きにより、普段何気なく体を動かしています。運動器は骨や筋肉や関節のほか、脊髄や神経が連携して身体を動かす仕組みのことです。文明人は鉄道や自動車を作ったが、自分の足を使うことを失ったから運動器が衰えるのです。

そこで日本整形外科学会は、運動習慣をつけることが運動器の健康の維持につながり、健康寿命の延伸も期待できると考えました。運動器は若い頃から適度に運動する習慣をつけて大事に使い続けることが必要というわけです。

筋肉、骨、軟骨や椎間板は運動やふだんの生活で身体を動かして負荷をかけることで維持されますが、過度な運動や体重超過により負担をかけすぎるのも怪我や故障の原因になります。適度な運動と適切な食生活で肥満ややせすぎにならないようにしましょう。

健康寿命は健康で日常生活を送れる期間のことで、平均寿命と健康寿命の間には男性で約9年、女性では約12年の差があります。これは健康上の問題で日常の生活が制限される期間が約9~12年あることを意味しています。

日本整形外科学会は、要支援、要介護になる原因のトップは、転倒、骨折や関節の病気など運動器の故障であるとしています。ロコモが進むと日常の生活が制限され、さらに悪化すると、支援や介護が必要になる可能性が高くなります。ロコモか調べてみましょう。

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  立ち上がりテスト

両脚の場合、40cmの台に両腕を組んで腰かけます。このとき両脚は肩幅くらいに広げ、床に対して脛(すね)がおよそ70度になるようにします、反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持します。

片脚の場合、40cmの台に両腕を組んで腰かけます。左右どちらかの脚を上げ、上げた方の脚の膝は軽く曲げます。反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持してください。

両脚と左右の足で立ち上がり3秒間保持できなければあなたはロコモです。移動機能が低下しているので、運動をして改善に努めましょう。また、定期的にロコモ度テストをおこない、移動機能の状態をチェックしましょう。

他に、ステップテストもありますが、詳しくは日本整形外科学会のWebページ:「ロコモを知ろう」をご覧ください。

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 2) 日本臨床整形外科学会

メタボリックシンドロームは、心臓や脳血管などの内臓の病気で健康寿命が短くなったり要介護状態になるのに対し、ロコモ:ロコモティブシンドロームでは運動器の障害が原因でおこります。

日本臨床整形外科学会は、ロコモの原因となる運動器の障害原因は、大きく分けて運動器自体の疾患と加齢による運動器機能不全であるとしています

運動器自体の疾患は、変形性関節症、骨粗鬆症に伴う円背、易骨折性、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症など、関節リウマチでは痛み、関節可動域制限、筋力低下、麻痺、骨折、痙性によるバランス能力、体力、移動能力の低下をきたします。

加齢による運動器機能不全で身体機能は衰え、筋力低下、持久力低下、反応時間延長、運動速度低下、不器用、深部感覚低下、バランス能力の低下などがおこり、運動不足になり、筋力やバランス能力の低下などと、運動機能の低下で容易に転倒しやすくなります。

ロコモは、メタボや認知症と並び、健康寿命の短縮、ねたきりや要介護状態の3大要因のひとつになっています。加齢や運動不足に伴う身体機能の低下や運動器疾患による痛みや、軽微な外傷による骨折などにより、いわば負の連鎖が起こりやすくなります。

バランス能力や体力、移動能力の低下をきたして立って歩くことや衣服の着脱、トイレなど、最低限の日常生活動さえも自立して行えなくなり、健康寿命の短縮、閉じこもり、廃用症群や、寝たきりなどの要介護状態になっていきます。

ロコモとメタボや認知症を合併する方も多いという報告もあります。年を取って、寝たきりや、痴呆になって、要介護となることはできるだけ避けたいものです。これらの健康寿命の延伸、生活機能低下の防止には、予防、早期発見・早期治療が重要です。

更に詳しく知りたい方は、日本臨床整形外科学会のWebページ:「ロコモティブ症候群」をご覧ください。

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2 筋肉の知識

 1) 太ももと脹脛

目的地が駅から15分の距離ならあなたは歩きますか。77歳である私はバスの時刻を見ながら待つより歩きます。歩くと疲れるとか、足のどこかが痛くなってしまうなら、足の機能が衰えている可能性が考えられます。

足の機能が衰えるとそれを補うために体のあちこちに負担がかり、筋肉が硬くなりすぐに疲れを感じ、時には足そのものが痛くなってしまうこともあるそうです。このような場合はストレッチなどで体の柔軟性を高め、筋肉を使いやすくしておくことが大切です。

飽食の時代といわれる現代ですが、栄養バランスやカロリーを気にせず好きなものばかり食べてメタボになってしまう人がいる一方で、やせ過ぎの人が多いことも問題になっています。

無理な食事制限などでやせ過ぎると、筋肉量が減少してさまざまな健康リスクが高まります。厚生労働省の調査によると、身体を作るうえで欠かせない要素のタンパク質の摂取量はなんと戦後直後の1950年代と同程度まで減少しています。

立命館大学スポーツ健康科学部教授の藤田聡先生は、筋肉量の減少は高齢者の問題と認識されていますが、20代から筋肉の減少とそれに伴う疾患リスクの増加は始まっていると講演しました。

大腿部周囲径と糖尿病の発症リスクに関するデータの紹介で、大腿部周囲径は足の筋肉量を表し、この大腿部周囲径が細いほど糖尿病発症のリスクが高くなるという報告があると、筋肉量と健康が密接に関係していることを明かしました。

デンマークで成人3千人を対象に行われた10年間にわたる追跡調査では、太ももの太さと死亡リスクの相関を取ったところ、周囲径が細い人ほど早く亡くなってしまうという研究結果が発表されています

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 2) 脹脛の筋肉

経済産業省が2004~2006年にかけて調べたデータによると、年齢により異なりますが日本の女性の太腿のサイズは平均53~54cm、脹脛のサイズは平均34~35cmです

同じデータで男性は、太腿の平均が54~57cmで、脹脛の平均が36~38cm程度です。太腿も脹脛も一番太いところで測定します。国立健康・栄養研究所の研究グループが500人以上を対象に調査すると、ふくらはぎの太さと筋肉量には高い相関関係があることがわかったそうです。

立命館大学スポーツ健康科学部教授の藤田聡先生は自分の筋肉量を知るための目安として、両手の人差し指と親指で輪をつくってふくらはぎに当てた時に、指が触れてしまう、輪ができてしまう場合はサルコペニアの予備軍といえるとしました。この指の輪がちょうどその目安になります。

脹脛(ふくらはぎ)は、下腿三頭筋(かたいさんとうきん)と言われており、腓腹筋とヒラメ筋の2つの筋肉によって構成されています。腓腹筋は速筋で、ヒラメ筋は遅筋であるという点で2つの筋肉は異なった特徴を有しています。

  速筋とは

速筋は白く見えることから白筋とも呼ばれ、瞬間的に大きな力を出せますが疲れやすいため短時間の運動に向いている筋肉です。短距離走やウエイトリフティングなど瞬間的に大きな力を出すことが求められる運動に適しています。また、速筋は筋肥大しやすいという特徴もあります。

  遅筋とは

遅筋は赤く見えることから赤筋とも呼ばれ、大きな力は出せませんが持続力に優れ低負荷で長時間おこなう運動に向いている筋肉です。マラソンのように連続する運動には遅筋が重宝されます。また、遅筋は筋肥大しにくいという特徴があります。

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 3) 脹脛が運命を左右

東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢医学博士が著した「東大が調べてわかった衰えない人の生活習慣」によると、東大の調査でふくらはぎが細すぎると全身の筋力が衰えているとわかったそうです。

加齢により心身が衰えた状態をフレイルといい、筋力・認知力・社会性が低下して、寝たきりにつながっていく状態のことです。1日3食をきちんと食べているのにダルい、最近むせやすくなった、食べこぼしが多くなったというのはフレイルの兆しです。

現在、新型栄養失調にかかっている人は、70歳以上の人の6人に1人といわれています。たんぱく質摂取の絶対量不足と、口のささいな衰えがその入口で、それにより全身の筋肉量が激減していくとされます。

飯島勝矢著のによれば、自分の両手を使い親指と人差し指で輪を作ってふくらはぎを囲むる。その時、輪が余るようであれば要注意。ふくらはぎが太くて囲めないって人はそのままの筋肉量を維持しておけば安心としています

ふくらはぎには身体の情報が一杯詰まっているそうで、ふくらはぎが細い人は虚弱な体質になる傾向があり、老化スピードが速くなり、酷ければ鬱になり、寝たきりになる状態のリスクもあると東大の研究者が発見したそうです。

ふくらはぎにある筋肉は、下半身の血液を上半身へ運ぶ働きを持っています。つまり、ふくらはぎの筋肉が衰えると十分な血液循環ができず、脚に老廃物などが溜まり、疲れやむくみといった症状を引き起こします。ふくらはぎは第二の心臓と言われています。

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3 脹脛を鍛える

脹脛の筋肉を集中的に鍛えられる「シーテッドカーフレイズ」をご紹介します。ふくらはぎを鍛えると女性は細っそりとした足を、男性にはがっしりとした印象を与える足に見せる事ができます。

筋トレ初心者の方はマシンを使わないトレーニング法がおすすめです。マシンを使ったシーテッドカーフレイズは基本的に、しっかりと肥大させたふくらはぎを使って行うという前提があるため、初心者には向いていません。

シーテッドカーフレイズは、正しいフォームで行わないと筋肉を傷つけてしまう恐れがあります。効果的なトレーニングに励むためにも、まずは正しいフォームを身につけていきましょう。

① 下腿部と同じ高さの椅子を選び、少し浅めに座る。

② しっかりと足を地面につける。

③ 背中が曲がってしまわないようにしっかりと背筋に力を入れる。

④ 息を吐きながら、ゆっくりかかとを上げていく。

⑤ 限界までかかとをあげる。

⑥ ヒラメ筋の収縮をしっかりと感じる。

⑦ 息を吸いながら、ヒラメ筋を伸張させるようにかかと下げていく。

⑧ 足裏が完全に地面につく手前で止める。

シーテッドカーフレイズのフォームで重要なポイントは、ヒラメ筋の収縮をしっかりと感じるという部分です。シーテッドカーフレイズはヒラメ筋をしっかりと収縮することでトレーニングの効果を発揮します。

シーテッドカーフレイズの目安は50回×3セットですが、最初から無理をして頑張り過ぎないでください。トレーニングに慣れてきた男性は、ダンベルを膝の上に置いて負荷をプラスしていきます。ダンベルがなければ、水を入れたペットボトルでも効果があります。

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4 平衡覚の調整

耳には、聞くと同時にもう1つ重要な機能があります。身体の微細な動きを感知して体位やバランスを保つ平衡感覚の機能です。静的平衡覚とは、身体が静止している時に頭部が重力に対してどちらを向いているのかを教えてくれる感覚です

 1) 平衡覚

私たちがふだん頭を上にした姿勢を保つことができるのは静的平衡覚のおかげです。平衡感覚には、前庭の中にある平衡斑と呼ばれる平衡覚受容器がはたらいています。平衡斑にはゼラチン様基質があり、その下には有毛細胞、その上にはカルシウム塩からなる小さな石でできた耳石(平衡石)が乗っています。

頭部の位置が変化するとこの耳石が動き、それにつられてゼラチン様基質も動きます。すると、ゼラチン様基質にまで伸びている有毛細胞の毛が曲がり興奮し、その興奮が電気信号を発生させ、前庭神経を経て脳へと伝わります

動いている時に頭部の状態を感じる受容器は、半規管の中にある膨大部稜と呼ばれる部分にあります。膨大部稜は、小帽と呼ばれるゼリー状物質をかぶった有毛細胞からなっています。

運動して頭が回転すると、半規管の中のリンパが動いて小帽を頭の回転と逆の方向に動かそうとします。すると、この刺激が有毛細胞を動かし、その興奮が電気信号となって前庭神経を経て脳へと伝わります。

半規管は3つあり、それぞれの走り方は体軸とは一致していません。こうした運動時にはたらく平衡感覚は、静的平衡覚に対して動的平衡覚と呼ばれます。ダンスでくるくる回転したり、舟の中で荒海に揺られている時でも体位を保つことができるのは、この動的平衡覚によるものです。

平衡感覚が障害を起こすと、吐き気やめまい、ふらつきなどの症状が表れます。同じ場所をくるくる回った後に急に止まると、しばらく回転し続けている感じが残るのは、慣性の法則によってリンパの流れがすぐに止まることができず、小帽が回り続けるために起こる現象です。

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 2) 鈍った感覚

私たちは何気なく立っていますが、実はまっすぐ立つためには足の筋肉や脊柱を支える筋肉などの力がある程度必要で、かつ調和が取れていることが必須と考えられています。筋力が落ちてくると背筋がピンと伸びなくなり、前かがみの状態など年齢を感じさせる姿勢になったりします。

後期高齢者になると筋力が落ちて、手足も細くなってゆくのが一般的でしょう。現代人は歩くことが少なく、移動するときは乗り物を利用しています。デスクワークの方々は椅子に腰かけて前を向いているだけで、体を動かすことがないためしだいに感覚器官は鈍ってきます。

靴下を履く動作は、出掛ける前や朝起きたときに毎日必ずやるものです。座って行うのではなく、片足で立って行うことで足の筋肉が鍛えられバランス感覚を強化することもできます。靴下を脱ぐときも片足でやってみましょう。

靴を履くときも、置いてある靴に足を通すのではなく靴を持ち上げて片足立ちでやるのもいいでしょう。片足立ちで靴下がはけない人もあきらめずに、それに近づく動作を毎日続けましょう。足を持ち上げて体に近づけてはくことから始めることです

でも、鈍った感覚は簡単は元へ戻りません。まだボケていない77歳の爺さんも76歳までは片足立ちで靴下を履くことが出来ませんでした。しかし、平衡覚の調整ですぐに片足立ちで靴下を履くことが出来るようになりました

ちなみに、私の現在の脹脛は右脹脛34.5cmと左脹脛35cmですから、男性の脹脛の平均が36~38cm程度から考えると、平均以下ですからロコモティブシンドロームということになります。今日からシーテッドカーフレイズで脹脛を鍛え始めました。

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 3) 平衡覚の調整をしよう

姿勢が重要です。立ったままでも座ったままでも、トイレの中で便器に腰かけていても結構ですが、背筋をまっすぐ伸ばしてください。左右の運動に続いて円運動の順に一回だけ行います。回数が多ければ効果が上がると言うものではありません

左右の運動は、正面を向いて姿勢を正し、ゆっくり頭を右へ倒して10まで数えます。次に、ゆっくり頭を左へ倒して10まで数えます。これを左右で10回ゆっくり繰り返します。

円運動は、正面を向いて姿勢を正し、顎を引いてからゆっくり頭を右から左へ5回します。正面へ顔が戻ったら、顎を引いてからゆっくり頭を左から右へ5回します。

この二つの運動は、平衡感覚をつかさどる耳石をゆっくり動かして耳石器の有毛細胞を刺激することで、なまってしまったバランス感覚を取り戻します。

頭を倒す動きも回す動きもゆっくりです。早く動かすと、吐き気やめまい、ふらつきなどの症状が表れ、効果がなくなるので注意してください。

女性の脹脛のサイズは平均34~35cm、男子の脹脛のサイズは36~38cm程度が平均です。この数字を目標にシーテッドカーフレイズで脹脛を鍛えましょう。そして、女性は細っそりとした足を、男性はがっしりとした印象を与える足をつくりましょう。

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