はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第42章 誤嚥性肺炎の防止

物を飲み込む働きを嚥下機能と言い、口から食道へ入るべきものが気管に入ってしまうことを誤嚥と言います。還暦を迎えたころから、時々誤嚥を起こしてむせることがありました。誤嚥は老人性肺炎を招くと知り避ける方法はないか探しました。

1 摂食と嚥下機能

誤嚥は、本来食道に行くべき食べ物が誤って気管に入ってしまうことです。誤飲は、液体が誤って気管に入ってしまった事ではありません。ボタンや電池など、食べ物ではないものを誤って飲み込んでしまった場合を誤飲といいます。

食事をするときは、まず食べ物を認識することから始まります。食べ物を口の中へ入れて歯で良くかみつぶして唾液を混ぜ、飲み込むことにより咽頭から食道を通り胃に至るまでの過程を摂食・嚥下と言います。

摂食・嚥下の流れを食物の位置から、先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期の五期に分けて考えてみましょう。

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 1) 第一期(先行期)

人が食事をするときはまず食べ物があることを認識します。目の前の食べ物を形と色、臭いやさわった感じで食べられる状態かを考え、食べ物を食べられる物として認識する時期です。一口で口へ入れることができるかを判断しています。

第一期では、脳幹網様体が覚醒を促し、視床下部が空腹か満腹かを判断し、大脳皮質が食欲を感じ、大脳皮質が食べ物を認識し、大脳辺縁系が過去の記憶や本人にしか分からない喜怒哀楽を再現し、それにより錐体路と錐体外路が食べるための動作を起こします。

 2) 第二期(準備期)

口の中へ入れた食べ物を口の中から出ないように保持し、歯で咽頭を通過しやすい大きさになるまでかみ砕き、十分に唾液を混ぜ込む時期です。食べ物の腔腔内保持と咀嚼のあいだに味が伝達されます。

三叉神経が口の開閉と咀嚼、顔面神経が口唇閉鎖と唾液分泌を促します。

 3) 第三期(口腔期)

舌の動きで食物の塊を咽頭方向へ送り込みます。食物の塊を舌の奥へ移送し、舌はしっかり口の上側に接触させることで口蓋内の圧を高め、食物の塊を咽頭に向けて一気に押し込む動作を促します。

舌の運動を舌下神経が制御し、三叉神経が下顎を固定し、口の唇を顔面神経が閉鎖します。

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 4) 第四期(咽頭期)

食べ物を嚥下反射によって食道まで送り込む時期です。軟口蓋が持ち上がって鼻腔との交通を遮断します。舌骨と口頭が前上方に持ち上がって食道入口部が大きく開くと同時に喉頭蓋谷が下がります。声門は閉鎖して気道防御機構が働くことで誤嚥を防止します。

舌咽神経と迷走神経が嚥下反射を制御しています。

 5) 第五期(食道期)

食べ物を胃へ送る時期で、蠕動運動と重力によって食べ物を食道から胃へ送り込みます。食道入口部の筋肉は収縮し、食塊が逆流しないように閉鎖します。

迷走神経とアウエルバッハ神経叢が食道蠕動運動を成業しています。

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2 嚥下障害と誤嚥

 1) 嚥下障害の原因

嚥下障害の原因は、大きく分けて「器質的原因」「機能的原因」「心理的原因」の3つがあります。

  ① 器質的原因

器質的原因は、口や食道などの構造に問題があるというような解剖学的な原因です。嚥下に必要な器官に先天的または後天的な異常がある場合、つまり食道に障害物がある、口内に腫瘍があるなどの異常がある場合、正しく飲食ができず嚥下障害になることがあります。また、入れ歯や差し歯、虫歯による歯の欠損が原因で嚥下障害になる恐れもあります。

  ② 機能的原因

器官の構造そのものには異常はなくても、それらの器官を動かす筋肉や神経に異常がある場合です。脳卒中やパーキンソン病、薬の服用が原因となることもあります。また、歳を取るにつれ噛む力や飲み込む力が衰えてくることで、飲み込んだ際に気管を閉じにくくなり嚥下障害になる場合もあります。

  ③ 心理的原因

うつ病のような精神病や身近な人の死による食欲不振など、心因性の原因がこれにあたります。これらの疾患の治療として服用する薬により、唾液の分泌を抑えたり嚥下を抑制する副作用が生じ、結果的に嚥下障害を患うことも少なくありません。

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 2) 誤嚥の原因

  ① のどの構造

昭和大学歯科病院口腔リハベリテーション科の湯浅研先生は、「おくちでたべる.COM」で次のように説明されています。

口に入った食べ物や飲み物は、食道の入り口から胃へと運ばれます。しかし、のどにある食道の入り口のすぐ隣には呼吸するための気管の入り口(喉頭)があります。気管の入り口のふたは普段呼吸しているときは開いていますが、飲み込むときは食べたものが気管へ流れ込まないように閉じる仕組みになっています。

しかし、この仕組みがうまく働かないことがあります。気管の入り口のふたを閉めるタイミングがズレたり、閉まり方が不十分だと、食べ物や飲み物が誤って気管の入り口から気管に入ってしまいます。これを「誤嚥(ごえん)」といいます。

「誤嚥」が起きると、気管に間違って入ってしまったものを吐き出して、のどの中をきれいにしようとする防御反応が働きます。これが「ムセ込み」です。

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 ② 誤嚥はなぜ起こる

食べ物や飲み物が、誤って気管の入口に入ってしまうのはなぜでしょうか。のどの奥には食べたものが溜まりやすいくぼみが2箇所あります。気管の入口でふたの役割をする喉頭蓋の裏側にあるくぼみ「喉頭蓋谷」と、食道の入口にあるくぼみ「梨状陥凹」です。

この2つのくぼみに食べ物や飲み物がたくさん溜まると、くぼみから溢れ出て気管へ流れ込んだり、息を吸った勢いで食べ物が気管に吸い込まれたりしてしまいます。

とくに水のようなさらさらして流れやすい物は、ちょっとした姿勢の変化であっという間に気管へ流れ込んで誤嚥してしまうことがあります。そうすると、あの苦しいムセ込みが起きてしまうのです。

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 ③ 誤嚥の対処法

万が一誤嚥してムセ込んでしまった時には、のどの奥にあるものをすべて吐き出してしまうことが大切です。ゴホンゴホンと咳をするだけでは誤嚥したものをすべて吐き出せるとは限りません。

私たちの口はのどよりも上にあります。頭を上げた普通の姿勢ではムセてのどの奥から出てきたものが重力によってまた気管へ逆戻りすることもあります。

気管に入ってしまったものやのどのくぼみに溜まったものを確実に吐き出すためには、頭を低く下げた「前傾姿勢」で強く吐き出す方法が効果的です。頭をなるべく低くしてかがむと、口がのどより下きて重力が味方になってくれるので確実に吐き出すことができます。

万が一誤嚥してムセ込んでしまったときは、頭を思いっきり低く下げた「前傾姿勢」で思いっきり吐き出す方法をぜひ試してみてください。

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3 誤嚥時の救急法

札幌市消防局長認定の「普通救命講習、上級救命講習」を受講後に「応急手当普及員認定」を受けましたが、これは札幌市内だけ有効というローカルな資格でした。日本赤十字社の「赤十字救急法基礎講習、赤十字救急法救急員講習」を受講して10年以上資格を更新していますが、これは日本でしか通用しないものでした。

誤嚥した人の救急救命法は、町内会運営体験の「AEDによる救命法」で説明しているとおりですが、この救急救命法は第三者を救助する方法で自分を救うことはできません。

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 1) 誤嚥時のサイン

気道に異物が詰まると、突然もがき苦しみ声が出せなくなり、喉から異常音が聞こえ、激しい呼吸運動がみられても空気の出入りが少ないか止まっているために、顔・首・手などにチアノーゼが出てくる、意識が次第に鈍るという症状が現れます。

気道に異物を詰まらせると、傷病者は首に両手を当てて突然もがき苦しみ声が出せなくなります。これに気づいたらすぐに強い咳をさせ、大声で協力者を求めて119番通報を依頼します。強い咳が出ない場合は「背部叩打法」や「腹部突き上げ法」を試みます。

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 2) 救助方法

背部叩打法は、傷病者の頭を下げさせてから傷病者の体を一方の手で支え、他方の手の手掌基部で傷病者の左右の肩貝殻骨の中間あたりを力強く5回連続して叩きます。傷病者が倒れて横になっていたら、傷病者の体に大腿部を添えて同じ方法で叩きます。

背部叩打法で呼吸が回復しなければ、腹部突き上げ法を5回連続して試します。腹部突き上げ法は、傷病者の背後から抱くような形で腹部に腕を回し、一方の手で握りこぶしを作り親指側を傷病者のみぞおちより下に当てます。もう一方の手で腹部に当てた握りこぶしを上から握り、上腹部を救助者の手前上方へ向かって瞬間的に突き上げます

腹部突き上げ法は胸骨(あばら骨)の下から横隔膜を肺の方向へぶつけることにより、肺の中に溜まった空気を瞬間的に押し出す方法です。胸骨に触れると骨折する危険性があるので注意が必要です。効果がなければ、背部叩打法、腹部突き上げ法の順に繰り返します。

但し、妊婦や高度な肥満者、乳児には腹部突き上げ法は行いません。腹部突き上げ法は合併症として内臓を痛める可能性があるため、到着した救急隊にその旨を伝えます。気道の異物が除去できて呼吸が回復した場合でも、速やかに医師の診療を受けさせます。

小児の場合は、素早く抱きかかえるか大腿部で支え、頭を低くして手掌基部で背中を叩きます。抱きかかえられない場合は、大人と同じ方法で背部叩打法を行います。体が大人並に大きいな子どもには、大人と同様の腹部突き上げ法を行います。

乳児の場合は、手で乳児の頭部及び顎を固定し、前腕にまたがらせて頭の方を下げ、手掌基部で背中の真ん中を叩きます。乳児には腹部突き上げ法は行いません。

背部叩打法や腹部突き上げ法で遺物が出なかった場合でも、人口呼吸の胸骨圧迫で異物が口腔内に出てくる場合があります。異物が見えたら取り除きます。

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4 誤嚥性肺炎とは

かつて日本人の死因の1位だった肺炎は、戦後に抗生物質が登場したおかげで死亡者数が急激に減り、4位にまで下がりました。ところが1980年以降再び増えはじめ、特に65歳以上の高齢者が多くなっています。この背景には日本の高齢化があり、今後も高齢者の肺炎がますます増えていくことは間違いないようです。

誤嚥性肺炎とは本来食道を通って胃に入るはずの食べ物の一部や、唾、痰などが気管に入り込み、一緒に病原菌も入り込んでしまうことによって起こります。原因は嚥下(えんげ)機能の低下、脳梗塞の後遺症、神経障害、パーキンソン病、認知症などによって起こります。

高齢者に起こる肺炎の多くは誤嚥性肺炎です。症状や治療法は一般的な肺炎と変わりませんが、肺炎の治療ができても嚥下機能の根本治療はできないため、繰り返し肺炎を起こしてしまうことになります。誤嚥性肺炎を予防するためには、日頃から口の中を清潔にして食後すぐには横にならないことなどを心がけてください。

誤嚥性肺炎は、だ液や食事、胃液などを肺へと吸い込んでしまう(誤嚥する)ことによって起こる肺炎です。嚥下性肺炎とも呼ばれます。通常では仮に誤嚥を起こしたとしても、激しくせき込んだりして肺から異物を出そうとする反射が起こり、肺炎にはなりません。しかし高齢であったり脳梗塞などの病気があったりすると、この反射が十分に起こらないことがあり、本人も周りの人も気付かない間に誤嚥を起こし肺炎となります。

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原因菌は、鼻や口の中にいる雑菌が大部分です。ただし菌が肺に入ったからといって、すべての人が肺炎になる訳ではなく、脱水や栄養状態が悪かったり、寝たきりなど体を自分で動かすことが困難であったりするなどの要因が複合して起こります。

症状は発熱、せき、たん、呼吸困難などですが、初期には目立たないことが多いようです。また高齢者では発熱やせき、たんが見られないこともまれではなく、なんとなく元気がない、普段と様子が違うなどが発見の契機となることもあります。

高齢者にとって肺炎はとても身近で怖い病気です。特に心臓や呼吸器に持病のある人、腎不全、肝機能障害、糖尿病などがある人は、肺炎にかかりやすいうえ症状も重くなる傾向があります。

肺炎というと高熱が出るイメージがありますが、高齢者の場合はそのようなわかりやすい症状が現れにくく、発見が遅れてしまうことがよくあります。また進行が早いのも高齢者の特徴です。いつもと様子が違ったら、周囲の人が「肺炎かも?」と疑って、早めに受診することが重症化を防ぐ第一歩です。

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5 自分を救う方法とは

あなたが誤嚥により呼吸ができなくなった時は、家族も御近所の方々も友人もあなたを救うことはできません。「3 誤嚥時の救急法」で述べた救急救命法を身に付けているはずがないからです。

だからといって、家族や周囲の人々に救急救命法を無理強いしても、大切なことと感じて学んだあなたとは異なります。人の命を助けようと自ら学んだ救急救命法以外は、しょせん猿の物まねで役に立つとは思えません。

運よく救急車を呼んでもらえても、救急車が到着するまでは5分以上かかります。救急車が到着するころには、あなたの命の炎が燃え尽きているでしょう。あなたが救急救命法を身に付けていても、あなた自身を救うことはできないことを認識しましょう。

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 1) 自分の命を守るために

あなたを救うのはあなたしかいないのです。災害は忘れたころにやってきます。常に誤嚥が起こり、窒息という事態が差し迫っていると考えるべきです。歳を重ねるたびにそう思うことが大切です。

健康で逝くための「自分の身体と向き合う」で説明している内容を再掲します。

  〇 口の健康チェック

口に水を含んで「30秒間」ぶくぶくできるかやってみましょう。唇から水が漏れたり水を飲みこんでしまったら、口の筋肉が弱っている証拠です。ぶくぶくした水をコップに戻してみたら、食べ物の残りが混じっていませんか。このような場合、口臭が強くなる、歯や歯肉の病気になる、誤嚥性肺炎になる危険性があります。口腔ケアをしましょう。

口を閉じて行う体操(それぞれ5回行います。)

① 舌で上唇を押す。

② 舌で下唇を押す。

③ 舌で左右かわるがわるに左右の頬を押す。

  〇 唾液を出しましょう

唾液には、会話をスムーズにする、口の中をきれいにする、良い菌の働きを助ける、消化を助ける、食べ物を味わう、飲み込みやすくするなどの効果があります。

ハンバーグに代表されるような、やわらかい食物ばかりを食べるような噛まない食生活を続けると唾液腺は退化します。唾液腺をマッサージをすると唾液がでます。刺激を受けることで唾液腺が活性化し、唾液が出やすくなります。

耳下腺は、耳たぶのやや前方、上の奥歯あたりの頬に人差し指をあて、指全体でやさしく押します。梅干しやレモン汁のような酸っぱい食べ物を想像すると、スーット唾液が出てくるところです。5~10回繰り返してやさしく押します。

顎下腺は、顎の骨の内側のやわらかい部分です。指をあて、耳の下から顎の先までやさしく押します。5~10回繰り返します。

舌下線は、顎の先のとがった部分の内側、舌の付け根にあります。下顎から舌を押し上げるように、両手の親指でグート押します。5~10回繰り返します。

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 2) むせるための力をつける

食べ物やだ液などを飲み込む際には、ほほ、舌、のどなどの口の筋肉を使うことは想像しやすいと思いますが、からだの筋肉も大きく関係しています。食べる動作を思い出してみてください。

まず目で食べ物を認識し、箸やスプーンを持ちます。次に手を伸ばして食器をつかみ、箸やスプーンで食べ物を取り、口まで運びます。この時、手だけではなく頭を支える首や肩の筋肉、腕や肩の筋肉がスムーズに協働して動くことで一連の動作が行えます。

さらに、食べる際には姿勢も大事な要素の一つになります。適切な姿勢を保つことが難しいと、誤嚥のリスクが高まります。また、万が一誤嚥してしまった場合は、しっかりとむせることができると気管に入ってしまった食べ物を吐き出すことができます。

この「むせる」という動作には、背筋や腹筋、そしてしっかりと足を地面につけてふんばる足の筋肉なども必要になります。 全身の筋肉が、それぞれの役割を果たすことでスムーズに食べることができますし、また万が一の場合でも安全の確保ができます。

どれか一つが欠けても食べることは困難になります。そのため嚥下体操には、口だけではなくからだの筋肉を動かす要素が含まれていることを知ってください。万が一、誤嚥や誤飲をしてしまった方への対応をする際には、医療従事者や救急スタッフなどへ正しく情報を伝えるようにしましょう。

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 3) これまで実践していたこと

ある日のこと、ボーッとテレビを見ていたら三浦雄一郎氏が出演されていた。舌の先端を下へ向けて出し入れしている。毎日朝晩100回ずつ行っているというお話だった。残念ながら、どのような目的なのかは聞き漏らしてしまった。

放送が終わって、舌の先端を下へ向けて出すと首筋とそれに伴う筋肉が引っ張られるような感じがした。喉の奥の筋肉も引っ張られるような気がする。ひょっとしたら、鼻腔を塞ぐ軟口蓋や食道入口部、頭蓋谷や気道防御機構も引っ張られるのではないだろうか。

三浦雄一郎氏の元気な様子を拝見すると、誤嚥性肺炎とは無関係のような気がした。おそらく舌を出す体操で喉全体を鍛えられているからではないだろうか。素人は三浦雄一郎氏を見習って、この体操を毎日朝晩続けてみようと考えた。

舌の先端を下へ向けて出し入れする体操を朝と晩に100回ずつ行い、1年が過ぎてこの間に誤嚥は起きなかった。

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 3) 実際に効果があったこと

災難は忘れたころにやってきた。デパートの食品売り場を妻と散策していたときに、大豆をつかったハンバーグの試食販売に遭遇した。何度も食べたことはあるが、爪楊枝に刺されたハンバーグを試食するとやはり美味しい。妻も試食して1パック買うことにした。

購入の意思表示をすると、試食販売の方が別の味も試してくださいと、爪楊枝に刺した別のハンバーグを差し出した。受け取ってなぜか急いで口へ入れると、ハンバーグの一部が気管へ入ったような気がして、しまったと思った時は遅かった。

連続して猛烈な咳が続き、咳と共にハンバーグの粒のようなものが3~4粒出てきたがまだ気管に異物が感じられて咳は止まらない。何度も咳をしたがハンバーグの欠けらがなかなか出てこない。

試食販売の方が心配して、吸い物を入れた発報スチロールのお椀を差し出した。食道のつまりではないので手を振って断り、頭が下になるように体を曲げて咳をすると、コロンとハンバーグの粒が喉から飛び出して舌の上に乗った。

気道の違和感が消えて咳が止まり、異物がすべて吐き出されたことが分かった。咳の音は非常に高く、吐き出される空気の勢いもかなり早く感じた。おそらく舌を出す体操で喉全体を鍛えられているからだろうと思えた。

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