はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第29章 治験とは何か

2018(平成30)年6月21日午後4時頃、札幌市中央区の路上でティッシュペーパーを渡されました。帰宅してから見ると、治験を案内するチラシがついていました。以前から興味を持っていたので、この機会に治験について調べました。

1 疑問を感じていたこと

 1-1 知らされない事実

日本人の平均寿命は女性が86.61歳で世界一、男性は80.21歳で世界第4位です。日本人が世界一の高齢社会になったのは、国民皆保険制度で医療機関を受診しやすい環境にあり、劣悪な健康状況を強いられることも無く、健康に関する知識や関心が高いので平均寿命が延び、世界一の高齢社会につながったと言われます。

65歳以上の高齢者が総人口に占める割合は、日本26.56%で世界第一位、次いでイタリア22.71%、ドイツ21.27%の順に高齢化しています。日本で百歳以上の高齢者は平成28年の時点でおよそ7万人、男性1万人・女性6万人です

しかし、近年は雇用環境や社会構造の激変で、国民の健康を取り巻く環境が急速に悪化し、健康格差が急激に拡大しています。所得や雇用の格差が拡大し、子どもの相対的貧困率はOECD平均を上回りました。また、労働者に占める非正規の割合は4割となり、終身雇用で職が安定している国というイメージもガラリと変わりました

WHOが「すべてのガン(非メラノーマ皮膚癌を除く)2012年の発生率、死亡率及び罹患率の推定」を発表しました。1975年から2010年にかけてのグラフを見ると世界各国でガンによる死亡率は年々下がっています。

国別18ヶ国のデータで男性のガン発生傾向が「多いのは、オーストラリア・フィンランド・アメリカ・ニュージーランド・スロバキア・カナダ・スペインについで日本は第8位です。ガンによる死亡率の「多いのは、スロバキア・フランス・韓国・デンマーク・スペイン・イギリス・カナダについで日本は第8位でした。

国別16ヶ国のデータで女性のガン発生傾向が「少ないのは、インド・タイ・コスタリカについで日本は第4位です。ガンによる死亡率の「少ないのは、韓国についで日本は第2位となっています。

厚労省が発表した「平成28年人口動態統計(確定数)」で日本人の死亡原因を見ると、男女合わせた総数ではガンは28.5%、心疾患は15.1%、肺炎は9.1%となり、ガンで死亡する方が多いことが分かります。

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現代の日本人は、自分たちが思っているほど健康的ではありません。食生活の欧米化が進み、肉の摂取量は50年間で約10倍、脂肪分は約3倍にも増えました。逆に野菜や果物の消費量は減り米国を下回っています。しかも、日本人は運動量も少ないのです。

日本人と欧米人は体質が異なり、同じ食事を摂っていても日本人のほうが糖尿病になる確率が高くなります。糖尿病になるとインスリンというホルモンの血中濃度が高まり、これにはガン細胞の増殖を促す作用があり発ガンリスクが2割ほど高まります。

大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座の祖父江友孝教授は「他の先進国と比較して、日本では高齢化のスピードがものすごく速い。それが、ガン死が増えている一番大きな要因だと言えるでしょう。」と嘆いています。

北海道大学大学院医学研究科探索病理学講座の西原広史特任准教授は「ガンは遺伝子の異常が積み重なることで発症します。長生きすればするほど遺伝子に異常が起きる可能性が増えるので、ガンになる確率も高くなるというわけです」と述べています。

そこで、ガン検診の必要性が叫ばれていますが、ガン検診が寿命を延ばすという科学的根拠はありません。ガン検診はガンを見つけてもらうためと言うのが常識ですが、多くの日本人はガンが見つからなかったという安心感を得るために受けています。

ガン検診は、過剰診断と治療、偽陽性による心理的苦痛といった問題があることが指摘されています。ガン検診を受けることにはメリットもデメリットもあり、メリットがデメリットを上回るという証拠はありません

しかし、厚生労働省ガン研究助成金研究班(以下、がん検診評価班)による「有効性評価に基づくガン検診ガイドライン作成手順」)では、ガン検診の目的を対象ガンによる死亡率を減らすこととしているのです。

英国医師会雑誌という世界的に権威ある医学専門誌に掲載された米国の研究者らによる論文は「私たちは医療従事者に、ガン検診には限界があること、すなわち検診による害は確実だが、総死亡率を減らす効果はないという事実を率直に認めるよう奨励したい。ガン検診を拒否することは、多くの人にとって賢明で合理的な選択であるかもしれない」と締めくくっています。

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 1-2 隠された事実

日本では報道されませんが、1985年のアメリカ議会でガン研究の世界的権威であるアメリカ国立ガン研究所のデビッド所長の証言をきっかけにアメリカのガン治療は大きく変わりました。抗ガン剤でガンは治せないというのがはっきり分かったのです

1988年にアメリカの国立ガン研究所のガンの病因学という数千ページにおよぶ報告書で、抗ガン剤はガンに無力なだけではなく、強い発ガン性があり他の臓器などに新たなガンを発生させる造ガン剤でしかない、との報告がされました。

抗ガン剤を投与すると、ガン細胞はすぐに反抗ガン剤遺伝子を変化させて抗ガン剤を無力化します。害虫が農薬に対して抵抗力を持つのと同じ現象です。さらに、抗ガン剤はガンと戦うリンパ球の製造機能を徹底的に攻撃するため、抗ガン剤を投与することでかえってガンを増殖させることが分かったのです

また、放射線治療は免疫細胞を減少させるため、抗ガン剤よりも致死率が高いとされました。この報道は世界をかけめぐりましたが、なぜか日本ではこれらの事実は伝えられることがなかったのです。

ガンと宣告されるとまずガンの摘出手術が検討されます。摘出可能なガンを可能なかぎり取り除く方法です。例えガン化してるとはいえ身体の一部を強制的に除去するこの方法に疑問を投げかける専門家も多く、手術は血管を傷つけて組織を痛めつけて自然治癒力を奪い取ることになるとしています。

日本の医学部の教科書では現在も、人間が持つ自然治癒力に関しては一切教えていないことを問題視する専門家も多いのです。日本では100%摘出手術となる肺ガンですが、医療先進国のカナダでは5%しか手術はしません。しかし、5年後生存率は圧倒的にカナダの方が高いのです。

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国立ガン研究所のデビッタ所長による、抗ガン剤はガンに無力なだけではなく、強い発ガン性があり他の臓器などに新たなガンを発生させる造ガン剤でしかない、との報告を発端としてアメリカ政府の調査機関であるOTAが調査実験を開始しました。

アメリカ東部の20の大学で大々的に行われた、抗ガン剤治療の経過調査の実験対象者は第4期を迎えた肺ガン患者743名でした。その患者を4グループに分け、再発率・再発期間・生存率などのデータが克明に記録されました。

その結果、腫瘍を小さくする効果抗腫瘍効果はA20%、B13%、C6%、D9%でした。複数の抗ガン剤を投与したグループAとグループBが最も多くのガン細胞を退治しました。しかし、AとBのグループは抗ガン剤の投与後わずか数週間で死亡するケースが多発しました。 抗ガン剤投与の副作用はグループCとDの7倍~10倍でした。

再発期間はAグループの対象者が一番短くわずか22.7週の5ヶ月で、最長でもCグループの31.7週、8ヶ月でした。つまり、実験報告書では抗ガン剤を投与する量と回数が多いほど、生存期間が短くなり再発率が高まることを裏付けたのです

そして1990年OTAは抗ガン剤の有効性を完全に否定する報告書をふまえ、代替医療のほうが末期患者を救っていることを認めて、議会に代替医療への調査・助成を勧告しました。これをきっかけにアメリカにおけるガン治療は大きく変わりました。

そして、アメリカにおける死亡者数が急速に減少しはじめ、ガンの利権構造の崩壊が起きました。しかし、日本の製薬業界・医師会・厚生労相・政治家・マスコミは沈黙を押し通したのです。おそらく利権構造を守ったのでしょう。

この現象を発端として、アメリカでは新たな治療法の取り組みが盛んになりました。代替医療法の発展と理解によりガンによる死亡率が減少するという、日本とは真逆の道を歩むことになりました。

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メキシコにあるサンタモニカ病院やオアシス・オブ・ホープ病院などでは末期ガン患者の5年生存率が驚くべき成果をあげ、世界中から多くの医師が見学に訪れています。しかも、初期・中期レベルにおいてはさらに驚くべき結果を出しているそうです。

ガン細胞の特徴は大きく分けて2つあり、ガン細胞は熱に弱く39度でDNAの合成が止まり42度で死滅することが多くの実験で明らかになりました。反対に、体温が1度下がると免疫機能が37%低下し、ガン発症率が5倍高まるという研究結果もあります。

もう1つの特徴は、ガン細胞は酸素を極端に嫌うということです。ノーベル医学生理学賞を受賞したオットー・ワールブルク博士によれば、細胞を35%以上の酸欠状態にすると100%ガン化するそうです。さらに、ガン細胞に直接酸素を供給すると、ガン細胞は確実に死滅していくことが分かっています。

ガン細胞の特性を利用して正常細胞に一切害を与えずに、ガン細胞のみを死滅させる治療法が代替療法です。ガンの代替療法として様々な治療法が提案されています。その中で安全性が高いとされ、世界でも多くのガン患者に採用されている治療法を紹介します。

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 1-2-1 超高濃度ビタミンC療法

将来世界の標準的なガン治療になると期待されている療法です。この治療法はノーベル賞を2度も受賞したボーリング博士が開発し、現在のアメリカにおいて副作用の一切ない抗ガン剤として認可を受けるための臨床試験が行われています。

一般の抗ガン剤は、ガンの分裂細胞にしか効果がなく、ガン細胞を殲滅することは困難とされている上に、正常細胞である免疫細胞を徹底的に破壊してしまい、自然治癒力に壊滅的なダメージを与えてしまいます。

超高濃度ビタミンC療法は、ガン細胞を根絶する機能がある反面正常細胞に悪影響を与えることがありません。数多くの治験の結果ガン細胞だけを死滅させるだけでなく、免疫力を高める特徴があります

現在まで、世界中の医療機関から超高濃度ビタミンC療法による健康被害が報告されていないことからも、その安全性は高次世代のガン治療の主役ともいえます。

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 1-2-2 ゲルソン療法

マックス・ゲルソン医師は、1930年代のアメリカでただ1人ガン治療に成功しました。ガンとは腫瘍のみを指すものではなく、栄養の代謝の乱れが発端となる病気と考えました。

体全体の栄養の代謝をコントロールできればガンは治ると提唱し、食事を軸とした治療法を開発しました。大量の生野菜ジュースを飲んで、塩分・脂肪・動物性タンパク質を摂取しない食事が柱となります。欧米では、代替療法の基本ともいえる治療法です。

福島学院大学副学長の星野仁彦医学博士は、5年後生存率0%の大腸ガン・転移性肝臓ガンになりました。現存療法を中心に食事を軸とした治療を行い、20年が経過した現在も精力的に医師活動を行っています。星野氏は以前にも増して健康そのものです。

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 1-2-3 高濃度ゲルマニウム療法

ガンの克服要件である、低体温の克服、酸素量と免疫機能の向上を同時に行えるのが高濃度ゲルマニウム療法です。ゲルマニウムは32個の電子をもつ32番目の元素で、ゲルマニウムには無機と有機が存在し、その2つをうまく組み合わせることにより効果的な治療が可能となります。

ガン細胞はマイナスの電気を帯びているので、リンパ球のもつマイナスの電気と反発しリンパ球を近づけません。これがゲルマニウムによって正常化されると、リンパ球がガン細胞を攻撃できるようになります。現在、高濃度ゲルマニウム療法は短期的な完治が期待できる治療法として注目を集めています。

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 1-2-4 ポリMVA療法

ポリMVAは、数ある抗酸化剤の中で最も高い抗酸化作用を発揮するため、他の代替療法の補完として期待されています。最大の特徴はガン細胞の唯一のエネルギー源である解糖系ATPの生産を阻害することで、エネルギー不足に陥ったガン細胞は確実に死に至ることになります。これは、在宅で行える治療であることも魅力の1つです。

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 1-2-5 パルフテック療法

ガン細胞が酸素を嫌うという特徴を利用したのがパルフテック療法です。パルフテック療法は抗ガン剤で赤血球が減少し、酸素不足に陥った細胞に大量の酸素を供給する治療法です。

酸素の運搬量は赤血球の表面積に比例します。血中にパルフテックを投与することで、赤血球の10倍を超える酸素を細胞に送り込むことができます。十分に酸素を送り込むことで、休眠していたミトコンドリアが蘇り、細胞のガン化をくいとめることができるというものです。

ガン細胞内には、細胞を正常化しようとする再生遺伝子が残っていることが多いのですが、その遺伝子は自身の活性化のために隣の正常細胞からタンパク質を奪い取ってしまいます。タンパク質を奪い取られた正常細胞は、完全燃焼を起こしてガン化します。

そこでガン細胞内にある再生遺伝子を直接活性化させることで、ガン細胞の抑制と修復を可能にしたのが天然酵素反応療法です。デンチナーゼ酵素を使ったこの治療法は既に多くの実験、臨床を経てガンの代替療法として注目されています。

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アメリカではガンなどの現代病が増え続けて国家の財政を圧迫していることが1970年代から問題視されていました。当時のフォード大統領が、栄養問題特別委員会を設置して国民の栄養と病気の関係を徹底的に調査させました。

その結果、現代病は薬では治らないが、ガンんを減らすには食事の内容を変えなくてはいけないということがわかったのです。FDA(アメリカ食品医薬品局)や米国国立ガン研究所が、健康のための数値目標を設定したり、ガン予防に効果があると言われる食べ物の作用の研究を進めました。三好基晴博士の著書

その国家プロジェクトの成果が実って、増え続けていたガンの死亡数が1992年以降は減少に転じました。日本の医療関係者はこれらの情報を公開すると、利権構造が失われると考えて隠蔽しているのでしょう。ホスメック・クリニック院長で臨床環境医の三好基晴博士は、「現代医療はほとんどが商売医学をもとにした商売医療」と嘆かれています。

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2 治験とは

前章で「アメリカ東部の20の大学で大々的に行われた、抗ガン剤治療の経過調査の実験対象者は第4期を迎えた肺ガン患者743名でした。その患者を4グループに分け、再発率・再発期間・生存率などのデータが克明に記録された」ことを紹介しました。

厚生労働省はこのような治験について次のように説明しています。

人における試験を一般に「臨床試験」といいますが、「くすりの候補」を用いて国の承認を得るための成績を集める臨床試験は、特に「治験」と呼ばれています。治験を行う病院は、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」という規則に定められた要件を満足する病院だけが選ばれます。

化学合成や、植物、土壌中の菌、海洋生物などから発見された物質の中から、試験管の中での実験や動物実験により、病気に効果があり、人に使用しても安全と予測されるものが「くすりの候補」として選ばれます。

この「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者の協力によって、人での効果と安全性を調べることが必要です。こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となります。

治験を行う病院の要件は、
  ① 医療設備が充分に整っていること
  ② 責任を持って治験を実施する医師、看護師、薬剤師等がそろっていること
  ③ 治験の内容を審査する委員会を利用できること
  ④ 緊急の場合には直ちに必要な治療、処置が行えること
となっています。

アメリカでの治験の結果に関する報道は聞かれますが、日本における治験の成果はあまり聞いたことがありません。薬に関するアメリカの特許使用料は膨大で、日本でも新薬の開発が急がれます。それには治験へ参加することが必要です。

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3 治験のルール

くすりの候補の人における効果(有効性)と安全性を調べる治験は、科学的な方法で参加される方の人権を最優先にして行われます。治験を行う製薬会社や病院、医師は「薬事法」と「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」という規則を守らなければなりません。この規則は欧米諸国をはじめ国際的に認められています。

 ① 治験の内容を国に届出

製薬会社は、治験を担当する医師が合意した「治験実施計画書」(「くすりの候補」の服薬量、回数、検査内容・時期などが記載された文書)を厚生労働省に届け出ます。厚生労働省は、この内容を調査し問題があれば変更等の指示を出します。

 ② 治験の内容を審査

治験審査委員会は「治験実施計画書」が、治験に参加される患者の人権と福祉を守って「くすりの候補」のもつ効果を科学的に調べられる計画になっているか、治験を行う医師は適切か、参加される患者に治験の内容を正しく説明するようになっているかなどを審査します。

治験審査委員会には、医療を専門としない者と病院と利害関係がない者が必ず参加します。製薬会社から治験を依頼された病院は、この委員会の審査を受けてその指示に従わなければなりません。

 ③ 同意が得られた患者のみ参加

治験の目的、方法、期待される効果、予測される副作用などの不利益、治験に参加されない場合の治療法などを文書で説明し、文書による患者の同意を得なければなりません。

 ④ 重大な副作用は国に報告

治験中に発生したこれまでに知られていない重大な副作用は治験を依頼した製薬会社から国に報告され、参加されている患者の安全を確保するため必要に応じて治験計画の見なおしなどが行われます。

 ⑤ 製薬会社は治験の適正を確認

治験を依頼した製薬会社の担当者(モニター)は、治験の進行を調査して、「治験実施計画書」やGCP(治験を実施する際に守るべきルール)の規則を守って適正に行われていることを確認します。

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4 インフォームド・コンセント

医師は「くすりの候補」を使えば病気に効果があると期待される患者に治験への参加を尋ねます。患者の自由な意思にもとづく文書での同意がなければ治験を始められません。この「説明と同意」のことを「インフォームド・コンセント」といいます。

医師から、治験の目的、方法、治験に参加しない場合の治療法、「くすりの候補」の特徴(予測される効果と副作用)などが書かれた「説明文書」が渡され、その内容がくわしく説明されます。患者は、わからないこと、確認したいことなど、納得するまでどんなことでも質問することができます。

治験に参加するかしないかは自分の意思で決めます。説明を受けたその場で決めず、説明文書を持ち帰って家族に相談してから決めることをお勧めします。参加することに同意する場合、「同意文書」に患者と治験を担当する医師が自筆で署名します。同意文書の控えと説明文書は患者に渡されます。

説明文書の内容は、
 ① 治験の目的、治験薬の使用方法、検査内容、参加する期間
 ② 期待される効果と予想される副作用
 ③ 治験への参加はいつでも止められ、不参加の場合でも不利益は受けないこと
 ④ 副作用が起きて被害を受けた場合、補償を請求できること
 ⑤ カルテ、検査結果などの医療記録を、治験を依頼した製薬会社、厚生労働省、治験
  審査委員会の担当者が見ること
 ⑥ 担当する医師の氏名、連絡先
 ⑦ 治験に関する質問、相談のための問い合わせ先
 ⑧ (説明文書に記載すべき内容は、「GCP」で定められています。)   等

カルテ、検査結果には、患者の名前や住所、電話番号などが記載されていますが、プライバシーは厳重に保護されます。

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5 患者が守ること

治験に参加される患者の安全の確保と信頼できるデータを集めるために、患者には治験中に守ることが必要な事項があります。その内容は、インフォームド・コンセントの際に手渡される説明文書の中に記載されています。

 ① 治験薬の服薬方法、検査など

治験薬の服薬方法、服薬期間、回数を正確に守ります。使わなかった治験薬は、まだ国から承認された薬ではないので、必ず返却します。

 ② 生活上の注意

治験の内容や病気の種類によっては食事や運動に関する注意や、飲酒、喫煙などの制限があります。

 ③ 他の病院を受診、他の薬を服用する時の注意

他の病院を受診したり、新たな薬を服用する場合には前もって治験を担当する医師に相談してください。他のくすりと治験薬を組合せて使用するとそれぞれの作用を弱めたり、または強めたりするなど予期しないことが起こることがあります。

他の病院を受診される場合は、必ず治験を担当する医師にご相談ください。そして、他の病院の医師にも、自分が治験に参加されていることをお伝えください。また、市販の風邪薬や漢方薬などを服用する場合も、前もって治験を担当する医師にご相談ください。

 ④ 体調に変化が見られた場合

治験薬を使い始めていつもとちがう症状が見られたときは、すぐに担当医師に連絡してください。

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6 治験における副作用

くすりには、病気の症状に応じたさまざまな効果がある反面、好ましくない作用(副作用)もあります。治験に参加される患者さんにとって、不安に思われることの一つである安全性に対して、治験では最も注意が払われます。

治験の途中で何度も製薬会社の担当者が病院へ出向き、予定どおり診察や検査が行われているかを確認します(このことを「モニタリング」といいます。)治験を開始前にこの治験の内容を審査した治験審査委員会も1年に1回以上、治験が適切に行われているかどうかを審査します。

治験の途中で死亡や未知の重大な副作用が起きた場合は、速やかに治験審査委員会と製薬会社に連絡されます。連絡を受けた治験審査委員会は治験の継続の可否について審査します。また、連絡を受けた製薬会社は重大な副作用である場合等には、定められた期限内に国に報告し必要な場合には治験の見なおしをします。治験に参加されている途中には、他の患者で見られた副作用などについて説明され、患者の治験への継続参加の意思が確認されます。

インフォームド・コンセントの際に渡される説明文書には、治験薬のこれまでに見られた副作用や、予想される副作用について説明があり注意事項が書かれています。

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7 治験に参加する患者

治験に参加される患者は、通常の治療に比べて通院や検査の回数が増えることもあります。このような場合、患者の負担を少なくするために、治験を行っている病院ではさまざまな配慮がなされます。これらの配慮は病院によって異なり、実際に治験に参加される前に病院に尋ねてください。

 患者の負担を少なくするための配慮の例

・ 診察待ち時間を短くするように、治験専門の外来診察の設置
・ 服薬指導や患者さんの相談を受ける専任の看護師・薬剤師の配置
・ 治験や健康などに関する質問や相談に応じる治験相談窓口の設置
・ 治験を依頼している製薬会社による治験薬を使用している期間中の検査費用と一部の
 くすり費用負担
・ 一定の範囲での通院の交通費補助

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 参加を希望する治験の事前検診に応募する

・ 試験応募
   各種チラシ・当ホームページ・携帯サイト等で参加したい治験情報を確認し、条件
  にあう場合は電話又はネットから試験応募をしてください。(ネットからの申込には
  会員登録(無料)が必要です。)

・ 参加条件、注意事項を確認
   応募後は返信メールの指示に従ってください。通常は電話をしていただき、詳しい
  参加条件の確認や注意事項の説明をします。同意いただけた場合は、事前検診日の予
  約完了となります。

・ 事前検診3日前・前日の最終確認
   事前検診3日前と前日に参加最終確認をします。体調や注意事項などの再徹底を案
  内します。

・ 事前検診当日
   提携の指定病院もしくはクリニックで検診を受けます。この検診の結果で、希望の
  治験に参加できるかどうかが判断されます。(※検診内容は身長、体重、血液検査、
  心電図、尿検査、問診等、通常の健康診断で行われる内容です。)

・ 本試験参加の可否の連絡
   検診での結果をお知らされ、医師の判断により本試験に参加できるかどうかが決定
  されます。参加にならなかった場合は残念ながらこの時点で終了となります。

無事治験に参加!!

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8 臨床研究情報ポータルサイト

このポータルサイトは国立保健医療科学院が運営しています。患者んや一般の方々および医療関係者・研究者への情報提供のために、日本で行われている臨床研究(試験)の情報を検索できるサイトです。そのほか、病気の解説や治療薬、海外の治療薬や治験情報もご提供しています。

今どのような治験が行われているのか調べることができるサイトを紹介します。キーワードや対象疾患名、薬剤名などから治験の検索ができます。また、参加者の募集状況からも検索することができます。

検索する言葉は、漢字、ひらがな、カタカナでそれぞれ違った検索結果になります。ここで紹介するサイトの他、それぞれの薬剤を開発している製薬会社のホームページで実施中の治験を紹介していることもあります。

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 ① 臨床試験情報

一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)が運営するデータベースです。 現在実施している治験の概要のほかに、すでに終了した治験の結果概要についても閲覧することができます。

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 ② 臨床研究登録情報

国立保健医療科学院が運営するポータルサイトで、3つの登録センター(大学病院医療情報ネットワーク研究センター(UMIN-CTR)、日本医薬情報センター(JAPIC)、日本医師会治験促進センター)に登録された治験や臨床試験・臨床研究の情報を横断的に検索できます。

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 ③ 開発中の新薬

現在開発中の新薬について、情報提供に協力している会社が登録している情報が検索できます。会社名、フリーワード検索の他くすりの開発領域(例:内科、アレルギー科等)から検索することができます。 興味のある薬があったら、前記で紹介したサイトに薬剤名や会社名を入力することで、どのような治験を行っているか調べることができます。

 ④ ClinicalTrials.gov

米国国立衛生研究所と米国食品医薬局が共同で提供している、治験及び臨床研究に関するデータベースです(英語)

 ⑤ 生活向上WEB

登録・利用完全無料で国内最大の会員数を誇ります。健康食品・コスメのモニター情報等も多数掲載しています。

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9 安全性の確認

治験の流れについて、新薬開発の流れを見てみましょう。まず、基礎研究と呼ばれる段階で、新薬として期待できる成分(化合物)を研究します。この段階では、化合物の有用性をスーパーコンピューターなどで 仮想的に研究し、その有用性を確かめていきます。

基礎研究によって効果が期待できると判断された場合、動物を使用した非臨床試験(前臨床試験)による試験を行います。この試験をクリアした場合、次に人間による治験(臨床試験)を行うことになります。治験は大きく3段階に分かれ、順番に第Ⅰ相試験・第Ⅱ相試験・第Ⅲ試験に分かれます。

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 ① 第Ⅰ相試験

第Ⅰ相試験は、主に成人健康男性(それ以外の対象もあります)により行われます。少数の健康な治験ボランティアに協力してもらい、通常よりも少量の薬を投与します。それにより、副作用が無いか、身体の中の吸収や排泄状況、血液中の変化などを確認します。

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 ② 第Ⅱ相試験

第Ⅱ相試験では、 少数の患者に治験ボランティアとして協力を依頼します。第Ⅰ相試験で安全性が確認された範囲の用量で効果や安全性を調査します。

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 ③ 第Ⅲ相試験

第Ⅲ相試験では、たくさんの患者にご協力いただき、実際の治療に近い形で効果と安全性、さらには既存の薬との比較を行います。これらの試験を全て行い、資料をまとめ厚生労働省に承認申請を提出し、認可されると実際の販売が始まるのです。

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10 治験に参加を希望して

生活向上WEBから、日本新薬株式会社臨床開発部の「腰部脊柱管狭窄の前期第II相試験」への参加が可能かメールを送信しました。メールには腰部脊柱管狭窄の症状と具体的な経過が記載されているWebページのアドレスも記載しました。

すると、3日後に返信がありました。「この度は、弊社実施中の間欠跛行を有する腰部脊柱管狭窄の患者を対象とした前期第II相試験につきましてご連絡いただき、ありがとうございます。私、臨床開発担当のTと申します。さて、はげちゃんの世界のWebページを拝見させて頂き、現在の症状から本試験の基準に合致するかどうかを確認しました。

結果としましては、はげちゃんの現在の症状から、今回の試験の基準に合致しない可能性が高いと推測されますことをご連絡させて頂きます。治験への参加可能性について問い合わせ頂きましたことに改めまして御礼申し上げるとともに、はげちゃんの現在の症状がさらに良くなることをお祈り申し上げます」

参考:WHOが発表した「すべてのがん(非メラノーマ皮膚がんを除く)2012年の発生率、死亡率及び罹患率の推定

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