はげちゃんの世界

人々の役に立とうと夢をいだき、夢を追いかけてきた日々

第2章 ペットの公害

エサを与えるので、駐車場の車の下や近所の物置内がノラネコのトイレとなりました。道路沿いの草むらに犬の糞が放置され、公園内への放置を警告する看板の下にも放置されています。犬をかわいがる行為とマナーは反比例するといううわさは本当でした。

1 ノラネコ騒動

1-1 ネコがいた

6月に入った日曜日の昼過ぎ、公園へ向かう道路の80mほど先を、ゆっくり横切るネコがいます。全身は薄い茶色です。公園でゴミ拾いをしているときにもネコを見かけました。茶色ですが数日前に見た猫とは違います。

町内にはマンションが建つ前から一匹のノラネコが住んでいました。だれかがエサを与えているらしく、現在はそのほかにも二匹ほどいます。役員会でネコに関する苦情が聞かれるようになりました。

家の空き地に「ネコのひたい」ほどの畑をつくっている人が、ネコが畑を掘り返して砂浴びをしたので植えたばかりのえんどう豆があたりに散らばっていたと怒っています。うちの車庫に入り込まれ、糞だらけにされたことがあるという役員もいました。

どこの家のネコですかとの質問に、「ノラネコだよ。大分前からだけど、可愛いって賃貸マンションのおばちゃんがエサをやってるんだ。」「二匹がエサをもらいに来てるんだよ。居つかれると困るんだよなぁ。」と嘆いています。

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1-2 住み着いたネコ

家の前に止めてある車の下に糞があったので燃えるゴミに出しました。水で洗い流しておいたら翌日もまたあります。その翌日、近寄ってきたネコを追いかけても捕まえることができず、役員が植え直したえんどう豆畑の上を走り抜けていきました。ネコが寄り付かない方法を考えましたが、追い払うより方法がないそうです。

秋の町内一斉清掃でサイクリング道路側へ向かうと、縁石の上で日向ぼっこをしている三匹のネコが目に入りました。向かいの縁石上にも二匹います。ネコの額ほどの畑を荒らされている環境部長と青少年部長が追いかけましたが待っているわけはありません。

エサをもらえることで町内に住み着いたノラネコは、一時期十数匹にまで増加して個人の駐車場は糞便で悩むようになりました。エサを与えないようにお願いしても、生活保護を受けているというおばちゃんは「生き物を餓死させるのは罪悪」というはき違えた論理を振り回しています。

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1-3 朗報と落胆

賃貸マンションが解体されることになり、生活保護を受けてノラネコにエサを与えていたおばちゃんは引っ越しました。これでエサを与える人は誰一人いません。賃貸マンションが解体されると、ノラネコの数はしだいに消えて糞便の被害は聞かれなくなりました。

1996年の8月末、マンション北側道路の側溝周辺にゴミが散乱して道路上をポリ袋が風に舞っていました。当時は2度目の理事長兼町内会の班長だったので、ゴミ袋を持ち火バサミで集めて回りました。マンション西側から環状線のそばまで行くと、環状夢の橋へ上る階段の後ろのほうでガサガサという物音がします。

不思議に思って回り込んで見ると、小さなダンボールの箱が時折動いています。ふたの部分を持ち上げると子猫の顔がみえました。「ミャー、ミャー」と泣き声をあげ、数匹の子猫がもぞもぞ動き出して箱から転がり出てきます。しまったと思ったときは、両足にまとわりついています。あわてて環状線の方へ逃げるとついてきません。マンションへ戻ろうとすると草むらから飛び出して追ってきました。路地へ走りこんで覗き見ると、鳴きながら元の場所へ戻りかけています。

自宅へ戻り、放置してきた捨てネコをどうすべきか考えました。処分されるのはかわいそうでも、市の動物管理センターへ連絡したほうがよいでしょう、ネコの好きな方が譲り受けて育てるかもしれません。

かすかな鳴き声に気付いて窓から見下ろすと、5匹の子猫が道路をよたよたしながら歩いています。このままでは車に引かれてしまうとあわてると、「かわいい!」という女の子の声が聞こえました。

役員会で環境部長が青少年部長に質問しました。「あんたのところでさ、ネコ飼ってるのかい。」「ああ。娘と友達が道路を歩いていた子猫を5匹も拾ってきたのさ。一週間ほど預かっていたけど飼い主がわからないので、ネコの好きな知り合いを尋ねたら2匹は引き取ってもらえたんだ。残った3匹は娘がかわいそうというので飼うことにしたのさ」。

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1-4 悪夢は続く

ネコが年頃になると外を出歩くようになります。しばらくすると麗しきメスネコを慕ったオスネコの姿を見かけるようになりました。ノラネコの増加に心配していると、青少年部長は「増えたら近所に迷惑をかけるので、一代限りの飼育という条件をつけて避妊手術をした。」といいます。

公園清掃の帰り、青少年部長の家の前にエサを入れるような容器が二つもあることに気付きました。勤務明けの役員に尋ねると、「いつもくるノラネコ、そうそう白と黒のネコさ。エサをやるから居ついちゃったんだよ。」といいます。

青少年部長が欠席した役員会で環境部長が不満を爆発させました。「一週間ほど前だけど、一階の物置へ入るとなんか変なのさ。姿は見えないけど、なにかいるようなんだ。」「お化けかい。」「いや、そんなんじゃなくて、なんかいるんだ。じっと目を凝らしていたら、床の上にネコの糞があるのさ。午前中に1時間ほど扉を少し開けて換気したんだ。その時にもぐり込んだんだな。」「あのノラかい。」「いや、糞を片づけていると、いきなり外へ逃げ出したんだ。青少年部長んとこのネコさ」。

ペットボトルが並べられた通路環境部長宅の真後ろの家で庭や玄関前に2リットル水が入ったペットボトルが20本も置かれています。尋ねると「ノラネコが庭で砂浴びをするので置いたんです。太陽光線が当たると水がプリズムの役割をするのでまぶしく感じ、ネコは近寄らないと教えられました」。効果はあまりなかったそうです。

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2 飼い犬騒動

2-1 公園が汚れる

公園の様子を見に行くと、犬の糞が放置されていると利用者から苦情がありました。指差した垣根のそばに放置された糞は穴を掘って埋めました。最近は早朝に犬を散歩させている人を見かけるようになり、たまたま回収用具を持っていなかったのでしょう。

公園内に落ちているごみを拾い集めていると、犬を連れた人が公園のまわりを一周していきました。公園周囲に落ちている空き缶や空き瓶を拾い集めていると、放置された便から湯気が立ち上っています。子どもたちが踏んだらどうするんだろう、ブツブツ言いながらレジ袋に入れて回収し燃えるゴミに出しました。

町内会は、公園周囲に伸びた雑草や公園内芝生の草刈りを年三回行っています。ガソリンエンジンで動く草刈り専用機を担ぎ、回転盤に取り付けられた太めのナイロン紐が高速草刈りをしている役員回転して、鞭を鋭く叩きつけるのと同じ原理で草を叩くように刈っていきます。下草刈りの能力しかないので、誤って石や人体に接触したときの安全性も高いと言われいます。

危険防止で作業中は子どもたちが近寄らないように注意していました。草むらに落ちている小石にナイロン紐が当たると約5mほど先まで飛び、小石が顔に当たれば大人でもかなり痛く感じます。注意していても、回転するナイロン紐が当たると草むらに放置されたネコの糞は飛び散りました。作業をしている役員の作業着や汗にまみれた顔にまで張り付きました。

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2-2 憩いの場の悲劇

ネコも困りますが、イヌの散歩をさせながら糞の粗末をしない人が増えました。雪が解けたサイクリングロードは糞だらけだとなり、フェンス沿いに連続して犬の糞を見かけるようになりました。どの飼い主も「犬を飼う人はマナーに欠けると言われるのが恥ずかしい。」と後始末をせず、放置するのが当たり前という顔で立ち去っていきます。

雪解時期が来ると、サイクリングロードの利用者から区役所へ苦情が殺到します。降雪期に犬を散歩させる人は犬の糞を雪の中に放置していき、糞の上に雪が積もりその上にまた糞が積み重なります。雪が解け始めると糞も溶けはじめ、サイクリングロード上に水を含んだ糞が広がっています。

雪解けが終わって春風が吹き抜け、親子でサイクリングする姿やグループで走り抜けていく自転車が現れます。若い男女の語らいながら歩く姿や、お年寄りたちの日光浴をかねた散歩、園児や児童の遠足も見られるようになりました。しかし、雨が遠のいて乾燥する時期がくると、風に乗って円柱形のイヌの便がサイクリングロード上を数えきれないほど転がりはじめます。苦情が届いても区役所の対応には限界があります。

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2-3 広がった迷惑

そんな時期に「マンションで大型犬を飼育している住戸がある。」「一階のバルコニーからブラッシングされた毛が、風に乗って近所の家の窓から部屋の中まで入り込んだ。」と苦情がでました。「サイクリングロードでブラッシングしている姿を見たが、毛を回収せずに風にのせて飛ばせている。」「洗濯ものに毛が付着していた。こんなことはこれまでなかった。」という苦情も聞こえました。バルコニーの様子

さらに「バルコニーにすのこ板を敷きカーペットを載せてトイレにしている。」「カーペット上の糞便はすぐ処理せず、翌日も放置している。」「バルコニー上で垂れ流した小便は雨水管を流れ落ちて砂利に染み込み、駐車場を挟んだ道路を歩いているときでも臭気を感じる。」「風向きによっては窓を開けることもできない。」とひどくなりました。

シミがついているグレーチング犬を連れて町内を散歩する姿を見かけるようになりました。「はじめのうちはきちんと始末していたが、回収用の袋を持たずに平然と糞便を放置している。」「町内の道路沿いの草むらに、びっくりするほど大きい糞を置いていくから匂いもすごい。飼っている人は鼻が馬鹿になっているからいいが、ほとんどの人は匂いでも迷惑していることが分からないのか。」という役員も出てきました。

問題解決に苦慮していると、「マンションの二階でも大型犬を飼育している。間違いなくゴールデン・レトリーバーだ。道路沿いの草むらに垂れ流しの状態で、後片付けをしている姿を見たことはない」。発見しだい回収して燃えるゴミに出していましたが、児童生徒の手足や衣服の汚染がおきて衛生面からも問題が生じてきました。

公園で泣いている男の子に声をかけると犬の糞を踏んだといいます。水飲み場で靴を脱がせると、靴底全体が糞に覆われものすごい悪臭です。木の枝でこそぎ落としましたが、作業中は風向きを考えなければやりきれないほどでした。

苦情が増加した役員会で「ゴールデン・レトリーバーを4頭もマンションで飼育し、町内に糞便を放置しているのにマンション居住者から苦情が出ていないというのは信じられない。他の理事は苦情を聞いているかもしれず、理事会を開いて理事長は厳重に注意してほしい。」と要請されました。

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2-4 窮余の一策

糞便の放置は常習化していきました。「昨日の早朝、薬局向かいの駐車場横に糞を放置したのをみた。」「一階の飼い主は公園の築山のうしろで糞をさせているのをみかけた。片づけようとするようすはまったくなく、気が付いたときは回収して燃えるゴミに出したけど、これで三回目だ」。ついに公園の子どもたちが遊ぶ芝生の上にも糞が残されるようになりました。

問題はさらに発展し、「幼児をつれたお母さんが恐ろしいと引き返してきたので公園を見ると、クサリを外してゴールデン・レトリーバーを走り回らせていた。」「二階の人だろう。一階の人は毎朝、三頭のクサリを外して走らせているよ。」「公園にいつも来ていた親子が来なくなった。あれでは危険で大人も近づけない」。子どもたちも老人も公園から締め出されていったのです。

役員の不満が爆発しました。「マンションでは犬の飼育を許可しているのか。」「犬を飼うなら、なぜマナーを守らせないのだ。」「町内会の事業には一切協力しないで、町内を糞だらけにするのは許せない。」「糞の臭気が漂っているのに、マンションの人たちは何とも思わないのか。」「公園やサイクリングロードに糞の放置している人が近所にいないかと、区役所から問い合わせが来てるんだ。おたくのマンションと報告していいのか。あんたは理事長なんだろう、迷惑行為は禁止すれよ」。

子犬を飼育し始めた賃貸マンションがあるとの新たな情報を得て、班長と理事長を兼務している社会福祉部長は「犬の飼育者向けのお願い文書」を作成して全住戸への配付を役員会へ提案しました。「役員会で苦情を述べるだけでは何も解決しません。犬を飼っている人に面と向かって誰一人苦情を言えない状態です。全世帯へ文書を流すことで町民全員が監視していると思わせることが大事。」と説明しました。

効果がないとして賛成する役員は誰一人いません。「この案がだめなら、これに代わる解決策がありますか。役員会で苦情をいうだけで手立ても考えず、何もしないで何を待っているのですか。ひとつでも解決策が見つかれば行動することが大切です。効果の有無はやってみなければわかりません。何もしないよりましでしょう。」と、2004年6月に全世帯へお願い文書を配付しました。

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  町内のみなさまへお願い

サイクリングロードや公園で、早朝犬をつなぐクサリをはずして公園内で運動させる飼い主の姿を見かけます。クサリを外す行為は禁止されていますし、サイクリングロードや公園は犬の運動施設ではありません。即座におやめくださいますようお願いいたします。

サイクリングロードや公園で、飼い主が犬に糞便をさせている姿を見かけます。公園は主に幼児や小学生が遊ぶところですから、衛生面も特に注意しなければならず、町内会の役員は交替で清掃をしています。糞便で汚れた草むらの中で、あなたはご自分のお子様を遊ばせるでしょうか。他人の子どのこともお考えいただき、公園で糞便をさせる行為はおやめくださいますようお願いいたします。

サイクリングロードや公園で、飼い主が犬の毛すきをしている姿を見かけます。すきとった毛を風に飛ばされるままにしているため、風下にあるお宅の庭木や網戸に張り付き、窓を開けた時に室内へ飛び込んで嫌悪感を与えています。犬の毛すきは飛散しないように室内で換気を止めて行うべきものです。今後は、住宅外での毛すき行為はおやめいただきますようお願いいたします。

他町内の犬や飼い主も公園を訪れていることは知っていますが、今後は迷惑行為を見つけしだい町内会役員が厳重注意を行います。また、役員会でお話を伺うことも考えています。

サイクリングロードも公園もみんなのための施設です。一人ひとりが気配りをして、小さな子どもたちの健康を害さないように大切に使いましょう。

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2-5 目覚めた配慮

日曜日の早朝に公園へ行くと、2時間かかった清掃中に犬をつれたマンションの住人と出会いません。駐車場に止められた一階の人の車に、ゴールデン・レトリーバー輸送用の頑丈なゲージが三箱積まれていました。二階の人は犬を助手席にの乗せて出かける姿を見かけるようになりました。

犬を連れて町内を散歩するマンションの住人を見かけなくなりました。道路の草むらや公園内の芝生から犬の糞は消え、庭木や網戸に絡み付いた犬の毛も見当たりません。少しずつですが公園で遊ぶ親子連れの姿が戻って、役員会で犬の苦情は聞かれることがなくなりました。

六階建てマンションで南面の大規模改修工事が行われ、バルコニーがウレタン防水に改修されました。工事前にバルコニーにあったスノコ板は片づけられ、工事竣工後は犬の毛すきも排便する姿も見られなくなりました。

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2-6 悪夢は再び

2-6-1 犬の散歩が続出

災害は忘れたころにやってきます。他町内から公園を訪れる犬の散歩者が増え始め、公園の築山周辺や築山の裏側に当たる生垣のそばに、放置されている糞を見かけるようになりました。排泄を見かけたときに注意すると回収しますが、見ているだけでは放置したままで去っていきます。

公園の北西側にある築山のふちを歩くと、頻繁に犬の糞と出くわします。子どもが築山から転げ落ちることも考えられ、持ち歩いているレジ袋に入れてごみステーションへ出しました。2~3日後の早朝に公園を巡回すると、築山の同じ位置に数頭分の糞が落ちています。どの飼い主も見えずらいところをトイレにしています。

ペットブームの到来で、犬を連れた人を見かけることが増えてきました。公園清掃当番だった環境部長が、垣根のそばの芝生上でも犬の糞を発見するようになり嘆きました。社会人としてのマナーも身についていないような若い女の子が、公園内で小型犬に糞をさせていきます。糞を回収するようにいうとキョトンとしていたそうです。

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2-6-2 なんだこりゃ

公園の垣根とアジサイの陰に数頭分の糞が放置されるようになりました。花壇の縁石のそばや幼児が遊ぶ遊具そばの芝生にも糞が放置されています。公園出入口の付近にも落ちているときがありました。

公園の南側出入口そばに「犬・猫の飼い主のみなさんへ」という札幌市の看板が立っています。子ども連れのお母さんが見ている姿や、立ち止まって時間をつぶしているようなお年寄りの姿は見かけたことはありますが、犬を連れている人が読む姿を見たことはありません。

2012年5月、町内一斉清掃で公園に集合した町民は声を失って立ち尽くしました。公園の東側芝生の上に多量の犬の糞が落ちています。5~6匹だろうかという量ではありません。4日前に芝生と垣根のそばを清掃し、築山の後ろと花壇のそばに放置されている5匹分の糞を片づけたばかりでした。

 多量の糞を発見して驚く町民たち 掘った穴へ集められた多量の犬の糞

スコップを添えて撮影した写真を見せると公園管理課の方々も驚きました。町内会の努力もこれでは効果が上がらないと、翌日午後に「みんなが迷惑しています。かならず持ち帰りましょう。」の看板を立ててくださいました。その翌日、築山の後ろに二匹分の糞が放置されていました。

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2-6-3 嘆かわしい光景

看板が立てられてから5月末までに六匹分の便を回収しました。6月に入って公園管理課の方々を現場へ案内し、糞の放置されている箇所を確認していただきました。具体的な対策と言っても看板を増設する以外になく、町内会の要望通り糞が放置される位置に看板が増設されました。

警告看板が10枚も立っている、札幌市内でもっともマナーの悪い犬の飼育者が訪れる公園になりました。犬をかわいがる行為とマナーは反比例するというウワサは本当のようです。町内会役員の糞回収は今日も続き、犬の飼育が禁止されるまで悪夢はやまないのでしょうか。

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